ファイナルザクティ革命宣言

 序文 
 一つの幽霊が批評界にあらわれている、――ゼロアカの幽霊が。文壇のあらゆる権力が、この幽霊にたいする神聖な討伐の同盟をむすんでいる。チキと西田、田中和生田中弥生エロゲー嫌いと純文学至上主義者も。
 およそ反文壇で、その政敵たる文壇から、ゼロアカだといってののしられなかったものがどこにあるか、およそ反文壇で、より進歩的な反文壇軍にたいしても、また反動的な敵にたいしても、ゼロアカという烙印をおす非難をなげかえさなかったものがどこにあるか?
 この事実から二つのことがあきらかになる。
 ゼロアカは、すでに批評界のあらゆる権力から、一つの力としてみとめられている。
 ゼロアカ門下生がその見解、その目的、その傾向を全世界のまえに公表して、ゼロアカの幽霊談に党自身の宣言を対置すべき時が、すでにきている。
 この目的のために諸トライブのゼロアカが和民にあつまって、つぎの宣言を起草した。宣言は、日本語、2ちゃん語、ギャル語、現代思想用語、オタク語、およびでラルク語で発表する。


一、門下生と非門下生
 私、藤田直哉は、ブルジョアたるゼロアカ門下生8名に対し、プロレタリアである落選者として、革命的闘争を行うことをここに宣言する。
 私は第五関門のルールを何度も読んでみた。ここにそれを引用する。

ゼロアカ道場の関門をすべて突破したあと、あなたが講談社BOXから出版したいと考えている著作の内容を7分間でプレゼンテーションせよ。プレゼンテーションの中には、著作の「タイトル」「キャッチコピー」「表1のイメージ」を必ず入れるものとする。

プレゼンテーション終了後に、道場主・東浩紀、特別審査員・筒井康隆村上隆講談社太田克史による口頭諮問が行われる。口頭諮問風景は、ニコニコ動画にてウェブ中継される。

通過者は3名とし、その内1名は道場主・東浩紀氏が、1名は村上隆氏、筒井康隆氏、講談社文芸局太田克史が、残る1名は第五回関門見学者によって選出される。

※プレゼンテーションについて
プレゼンテーションは、当日会場で行うほかに、講談社BOXにて事前に動画撮影され、講談社BOXHP上にて公開される。

   ということなのだ。よく読むと、「ゼロアカ門下生しか選ばれない」とは書いていないのだ。ということは、これは、通過者じゃなくても通れる可能性があるということではないのか。筒井さんの家にまんじゅうを送り、村上隆さんの家に村上哲也を連れて行き、笑いが取れたら、選ばれるのではないか。あるいは会場が「藤田」と投票すれば、TIME誌の表紙を田代まさし大先生が飾りそうになったごとく、私が通過することは可能なのではないか。ルール上は可能なはずである。
   ここで私は、ファイナルザクティ革命、最後のザクティ革命を行うことを宣言する。この革命により、不当に利益を搾取する門下生と非門下生の間は転倒し、ゼロアカ道場の勝利の篝火は広く炊かれるだろう。


   まず始めに藤田はザクティ革命の原点を思い出し、突撃を行う。評論家を名乗っちゃっている何者でもない私が突撃するのは、西田亮介である。