続・胆力がいる

テレビやネットの刻々と告げられる甚だ厳しい情報や悲惨な惨状に張り付いていると、頭も体も非常時態勢に締め付けられ日常的なユーモアとか笑いが失われていく。(だからテレビはよっぽどの時以外は今は視ない。)
万が一自分が被災して避難所にこの身があったとしたら、自分はどうやって笑いが取り戻せるだろう。それも家族や近しい友人を津波で失っていたとしたら。。。身も心も鉛のように固まって笑いなんか遠い国のことのように思われるかもしれない。当たり前だ。
でも、そんな人にこそどうやって日常を笑いを取り戻せるのか。。。
そんなことを今日のTBSラジオの「日曜天国」を聞きながら考えていた。
番組は被災の情報も取り入れ、リスナーからの地震発生時の体験話も取り入れつつ、いつもの番組スタイルで進められた。いつもより若干控えめながらも安住アナのユーモアあふれる語り口と音楽にホッとさせられた。どの局も特別番組態勢とっている中、地味だけどとても良い番組だった。起きてしまった惨事の辛さを嘆いているだけでは何も始まらない。いかに早く被災者もそして自分たちも日常を取り戻せるか。笑いを取り戻せるか。そんなヒントになる番組だった。
(今の状況と全然マト外れは承知で三谷幸喜の「笑いの大学」は好きな映画だ。)

で私は台本が完成してないのでまだ本を書いている。(皆さんホントにご迷惑かけます)時に自分でも情けなくなるようなくだらないギャグとか書かなきゃいけない。(いやなら書かなきゃいいじゃん!)
毎日みんなが被災地を心配しながらテレビやネットなどの情報に一喜一憂しているこの時に、特に家族親戚友人が被災された人にとっては心痛の甚だしさや計り知れないこんな時に、それでもショーマストゴーオン、私たちは芝居をやるので本を書かなければいけない。くだらないギャグも書く。
でも、これってやっぱり胆力がいる。
明日のTBSラジオ深夜番組「JUNK」の月曜パーソナリティー伊集院光はじめ火曜日の爆笑問題、水曜の南海キャンディーズ山里、日頃本当にくだらない中坊ギャグを飛ばしている彼らも今回いつものように番組やれるか。とても注目している。お笑いやる人の胆力も試される。
こんな時に仕事で男と女のどーでもいい話しを書かなきゃいけない人も胆力がいるだろなと慮られる。
そういう意味では、365日興行している寄席での噺家のスタンスはナチュラルだ。見習いたい。
みんな頑張ろう。どーでもいいことにこそ生きる道があったりすると私は信じている。