『ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ ―童貞SOS―』は襲い掛かる女ゾンビから童貞君が逃げ回るギャグ・ホラーだ!

■ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ ―童貞SOS―(1) / すぎむらしんいち

世にゾンビのネタは尽きまじ、とでもいうのでしょうか、すぎむらしんいちのゾンビ漫画『ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ ―童貞SOS―』はまたまた新しいゾンビ・ストーリーを展開してくれております。なんと言っても主人公がニートで引き篭もり、非モテで童貞という設定がいいですね。引き篭りだったからこそ彼はゾンビに襲われなかったというわけなんですね。しかしこの物語に登場するゾンビ、実はよくあるゾンビとはちょっと違います。タイトルに「女(じょ)ンビ」とあるように、女性がこのゾンビウィルスに感染すると、生きたままアマゾネスのように凶暴化して男の身体に食らい付くのです。そう、この漫画では殆どの女たちが「女ンビ」化しており、集団となって見境無く男どもを食い殺している世界なんですね!
「女ンビ」たちは言います、「男なんてもう要らない」と。そして女ンビに齧られた男はと言うと、これは普通にゾンビになっちゃうんですね。女ンビ化した女たちは野性に還ったかのようにギラギラとしてある意味美しくもありますが、ゾンビになった男の方は、それはそのまんま、単なる歩く死体でしかないんですね。この辺の構図って、現実の、男を(比喩的に)食って生き生きとする女と、女に(比喩的に)食われて死人みたいに生きる男って構図にも見えますね。
で、その中で、女ンビから逃げ回る主人公とその一行は、非モテで童貞という、いわゆる恋愛関係においての負け組みたいな連中なんですが、そもそも女性と接触する機会がなかったからこそ助かっちゃうんですよね。さらにそこに、女ンビ化していない少女が一行に加わることで、主人公の煩悩は極限まで達してしまうんですね。この少女っていうのが見るからに処女で、物語は「非処女から逃げ回り処女に憧れる処女厨」といったニュアンスまで含まれているんですね。
つまりこの物語、ゾンビになぞらえた、恋愛における男女の階級闘争というものさえ描いているといえるんですよね。とか言いつつ主人公の非モテ君は冒頭からずーーっとフルチンというあまりに情けない格好なんですけどね!物語は後半、ゾンビに追われて「中野ブロードウェイ」での篭城を決める主人公たちが描かれます。全ての女をシャットアウトしてオタクの牙城「中野ブロードウェイ」に立て篭もるっていうのもまた皮肉!ここまでの展開でまだ1巻目ですから本当に先が楽しみです。ロメロ・ゾンビへの正統的なオマージョも捧げられたこの漫画、ゾンビ好きは要注目ですよ。

アゼッチさんと横浜で

昨日は会社帰り横浜で『あんぱん買うとみせかけてメロンパン』のアゼッチさんとお会いして一緒に酒飲んでいました。とまあ要するにネットのオフ会みたいなもんなんですが、実はこのアゼッチさん、7年前オレがこの日記を始めた頃からずーっとネット上でお付き合いがあったのにもかかわらず、1度もお会いしたことが無かった方なんですよ。もともとは関西の方なんですが、その後マレーシアに転勤、ついこの間までそちらに住まわれていて、まあ会おうたってそうそう簡単な距離じゃなかったんですよね。それが最近日本に戻ることになり、さらにこの日は出張で横浜に寄られるというので、やっとお会いすることが出来たんですよね。
しかしこの日、最初にアゼッチさんを連れて行った店は行ってみるとなんと夏休み、しょうがないのでもう一軒知ってる店に行ったら今度は貸切状態になっていて店に入れず、アゼッチさんとの対面は初っ端からグダグダだったんですな…。スイマセン仕切り悪くて…。しかし2件目の店がベランダ席ならOKということでそこに腰を落ち着けることにしたんですけどね。
しかし7年ってねー。こんな内容の安くて薄い日記でも7年やってるとそりゃーなんかかんか歴史と呼べるようなものが堆積したりもするわけですよ。最近は映画の話題が多いけど、昔は全然そういう日記じゃなかったしね。そしてネットでもリアルでも人間関係があれこれ変わっているわけです。昔は日記には割と個人的なことを多く書いていたもんですから、それを殆ど読んで知っている人と話すのっているのは、なんだか自分のブログ人生を振り返る、みたいな話になっちゃって、まあほじくり返せば出てくるわ出てくるわあんな話やこんな話が。「いやーそんなこともあったねー」などととっくに忘れていた人や事件を思い出し、盛り上がった夜でありました。アゼッチさん楽しかったです。またいつかお会いしましょう。