道内SL列車の行方

go2batayan2014-07-27

 先月発売になった某鉄道雑誌に「C11 207号機が富良野・美瑛ノロッコ号の牽引をもって現役を引退」という記事が載りました。道内関係の鉄道系Blogでも同機の去就を心配するコメントが多く見られましたが、先日運行を開始した「SL函館大沼号」で元気な姿を見せており、当該記事は結果的にガセだったようです。
 しかし今月に入り、JR北海道が定期的に運行しているSL列車のうち「SL冬の湿原号」以外の全列車を今年度いっぱいで廃止する方針であることが北海道新聞で報じられ(7月8日付7月10日付)、今まで道内各地のSL列車で乗車や撮影を楽しんできた自分は暗澹たる気持ちになりました。「新型ATS(自動列車停止装置)車上装置の搭載がスペース的にも金銭的にも厳しい」「SLは車体が重く軌道に負担がかかる」というのが理由だそうですが‥‥。

2013.05.06 9989レ「SL函館大沼号」 函館本線函館駅にて
EOS 50D + SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO


C11ってDD51より軽いでしょ?


機関車重量も軸重もDE10と同じくらいのハズ。


 「冬の湿原号」が存続するのは、恐らく釧網本線に新型ATSを(少なくとも年度内に)設置する予定が無いのと、SL乗務員の技術伝承の場でもある(数年前にドキュメンタリー番組でも紹介されていました)のが理由でしょう。
 新型ATSがどの区間に設置されるのか、現時点でははっきりしていませんが、「ニセコ号」が廃止されるということは函館本線長万部〜小樽間、通称“山線”も設置対象路線になっているのでしょうか。或いは“海線”沿線で有珠山噴火などの自然災害が発生した際の迂回ルートとして、本線級の機能を維持させておく目的があるのかも知れません。あくまで推測ですが。

(再掲)2011.10.30 9223レ「SLニセコ号」 函館本線倶知安駅にて
EOS Kiss Digital X+EF-S18-55mm F3.5-5.6 II USM


タンク機でスペース的に厳しいならテンダ機に(ry ←そういう問題ではない


まぁ、とにもかくにもお金と手間の掛かるモノは止めたい、というのがJRの本音でしょう。


 老朽化した711系電車の引退は既定路線とはいえ、「トワイライトエクスプレス」は廃止されるし「北斗星」や「カシオペア」も先行きは怪しいし‥‥今年の北海道は鉄道関係で無くなるモノが多すぎて、マニア的にはちょっと気が滅入ります。



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