喧嘩上等!

雨が降った後はグンと冷え込みが厳しくなる。完全に冬の気候のサイクルだ。昨日は今年初の股引をはいた。作業着の上にフリースも羽織った。今日も朝は冷え込んだが、日中は寒さも緩んでポカポカ陽気である。旧暦10月3日の今日のような天気のことを小春日和というらしい。木々は色づきはじめたばかりだが、晩秋というより既に初冬の風情である。
野田総理が投手討論で解散日を言明した。ていうかもう解散しちゃったけど。あんまりめまぐるしくてコメントが追いつかない。不謹慎ながら僕はダチョウ倶楽部の上島竜平がキレて帽子を叩きつけるギャグを思い出してしまった。茶化すわけではないが、とにかくわかりにくい。自分では「正直の上にバカがつく」なんて言ってるが、どこまで真面目なのか、それともどこまでも戦略なのかがわからない。
▼安倍おぼっちゃまはオロオロオタオタするばかりだし、小沢氏は「少数政党に厳しい」なんて「国民より自分の仲間の生活が第一」の代表らしい本音をうっかりポロリしてしまうくらいだから、党首討論の場に限っていえば、ケンカに勝ったのが野田くんなのはまちがいないだろう。
▼それにしても14日の16日である。近いうちにもほどがある。四か月溜めに溜めたチャクラを丸めた螺旋丸をいきなり至近距離からくらわされたようなものだ。安倍ちゃんでなくても立ってられる人はいないだろう。あんまりびっくりして政治評論家の三宅さんまで倒れちゃった。「いつ辞めるんだ?」と毎日職場で上司に問い詰められていたダメ社員が、急に「あさって辞めます」と言うようなもんだ。意地悪な上司もさすがに面食らうだろう。僕もやってみようかしら。
▼話が逸れた。野田くんが日本国首相に相応しいリーダーかどうかは別にして、タイマンに滅法強い番長であることはわかった。逆に弱いのは安倍ちゃん。谷垣さんもそうだ。選挙は集団の消耗戦なので、必ずしもタイマンに強い=選挙に強いとは限らないが、大将が弱ければ話にならないだろう。コイズミ番長の例を出すまでもなく、ケンカに強い人、なかんずく戦に勝つ人は例外なく好戦的である。
▼野田くんを初め政治的な人種が本当は何を考えているかはわからないが、わからない人ほど政治家に向いていることは確かだ。考えていることを全て妻に見透かされている僕なんかの務まる仕事ではない。我々パンピーにわかるのは、ただその人がケンカに強そうか弱そうか、それだけである。野田くんは意外に強い。暴走老人も元不良弁護士もかなり強そうだ。しかし繰り返すが団体戦となるとまた話は違う。敵ばかりか身内の謀反もある。こうなるともう戦国時代だ。
▼わかりにくいのは政治家の真意だけではない。例えばリベラルのはずの民主党が消費増税をやりTPPを推進する。保守の代表のような小沢一派が反消費税、反原発を唱え社会党くずれと協調する。第三局は第三局で、タカ派集団とばかり思っていた石原軍団が、みんなの党減税日本と組んで「官僚政治を打破する」なんて言ってもいまいちピンとこない。結局政策的に一番近いのは自民党民主党の二大政党で、最終的な争点はアメリカと同じ大きな政府か小さな政府かの選択なのか。
▼いずれにしろ我々どん百姓に「技術論」は関係ない。ケンカに強そうなガキ大将についていくだけだ。

木曜はきのこのクリームパスタ。

金曜は牛丼にミネストローネ。ケンカに強い人に逆らっても勝ち目はない。僕も妻には絶対服従だ。