年末年始

明けましておめでとうございます。本年もどうぞ僕ログをご贔屓に。
▼さて、昨年末は例年通り暮れから怒涛の忙しさに突入し、23日をもって更新打ち止めとなってしまった。22日は妻の誕生日、23日は天皇誕生日=友人の命日、24日クリスマスイブ、25日クリスマスと、この時期は個人的にも一般的にも特別な日が続くが、ここ数年立ち止まって想い出に浸るヒマもない。19日会社の忘年会の後、24、25と仕事絡みの忘年会が続き、夜も昼もなく疲れきってしまった。
▼29日の連休工事初日は例によって戦場。翌30日は片付と高を括っていたら猛烈な雨。構内道路に店を拡げたまま休みに入るわけにもいかず、ずぶ濡れの仕事納めとなった。最終日でもあることだし、ドシャ降りの中作業してくれた二人の土工さんには感謝の意味も込めて昼めしをご馳走した。今年もお願いしますね。
▼30日夜合宿から戻り4日朝再び合宿に出発する長男の洗濯物を片付けて、帰省は31日を予定していたが、長男の帰宅が19時と予想外に早く急遽最終の新幹線に飛び乗った。全ての乗り継ぎに1分の余裕もない。大きな荷物を抱えてひたすら休まず走り続ける。こういう時に自分がもう若くはないことを思い知らされる。逆に運動部に所属する高2と中1の子どもたちは疲れを知らない。
▼気持ちのやさしい下の子は駅までの道の途上、時々立ち止まっては振り返り「早く早く」と心配そうに待っている。追いつくと僕の荷物を持とうとする。片や上の子は自分の合宿の都合と気まぐれでこういう状況になっていることを知ってか知らずか、我々のことは気にもとめずに駅まで一目散だ。そうだな、確かに先に行ってダイヤを偵察する役割も必要だな。
▼それにしても長男はマイペースだ。躊躇がない。駅弁も値段を気にせず一番いいのをつかむ。席につくなり食べてしまうとおもむろに宿題を取り出して到着するまでやっている。片や下の子は迷った挙句すき屋の牛丼より貧相な牛めしをつかみ、気疲れしたのか食べ終わるといつのまにか眠っている。損な役回りだ。そのやさしさも社会的には優柔不断ととられ、むしろマイナスになるだろう。まあいい。生まれつきのものはどうしようもない。それなりの人生があるさ。
▼夜中に到着してタクシーで妻の実家へ。その日は寝るだけだが31日朝から行動できるので丸1日得した気分だ。朝から交通機関を利用して一人自分の実家へ向かう。雪が舞う中を1時間バス待ちしてようやく昼前に到着。母が昼食にチャンポンを作ってくれた。今は日本中ないものはないが、雪とチャンポンは地元でしかなかなか見る機会がないもののひとつだ。昼過ぎに妻と子が迎えにきて例年通りデパ地下で早くも帰りのお土産を買い、本屋に回って休暇中に読む本を買い込んで年越の準備は万端。今回も妻の実家はタラバとズワイの蟹づくし。翌元旦の雑煮の牡蠣は広島の親戚直送で昨年より大ぶりのものだった。
▼そのまま親子4人で車に乗り込み僕の実家でおせちを囲む。今年もセブンイレブンのものだが最高級品だという。


値段の割にそう変わり映えせず、来年はセブンをやめようという話になる。おせちも車と同じで同じ車種でグレードをあげてもわかるのは本人だけで金をかけたほどには傍目にはわからないのと同じ理屈か???
▼午後から近所の親戚に挨拶に行って神社にお参りし、妻は引き上げた。僕は酔っぱらって寝てしまったが、子どもたちは父と温泉施設に行ったようだ。翌2日もほぼ同様の過ごし方。3日は午後から練習のある長男が始発の新幹線で戻り、4日から仕事の僕は最終で戻った。その間妻の実家で大ぶりの牡蠣をお雑煮で何粒も食べ、とどめにカキフライにしてもらった。僕の実家では久しぶりに母の手作りカレーを食べた。

▼妻の両親も僕の両親も見た目はそれほど老けた感じはしない。母が白髪染めをやめて白髪になり、写真では相当老けた感があったが実際には肌ツヤや話しぶりなどそう変わりなく一安心だ。毎年同じパターンで帰省していると、年々ではそう変わった感じがしないが、ここ十年のスパンで考えるとずいぶん変わったのかなとも思う。十年前は赤ちゃんに毛が生えた程度だった子どもたちが、今では上の子が僕を、下の子が妻の身長を超えた。両親にも、僕たち夫婦にも、同じ歳月が流れたのだ。
▼卒業以来意味もなく皆勤賞だった母校の柔道部の初稽古も、ようやくこれから旧交を温めるような年齢になったというのに数年前からなんとなく足が遠くなってしまった。毎年恒例の親友とのサシの新年会も今年は玄関先の挨拶だけになった。子どもたちはもう帰省をあまり喜ばない。妻だけがいつまでも地元の友人と遊び回っているが、かなり無理があると思う。僕みたいに優しくて理解がある夫でないと怒るだろう。僕も怒るけど。でも一応ゆるしてはいる。なぜならこうして少しずつ、地元との縁も薄く遠くなってゆくからだ。
年年歳歳花相似歳歳年年人不同。大晦日を妻の実家で過ごし、元旦に僕の実家に挨拶に行く。最低でもこれだけは守りたい。どんなに短くても、とにかく同じパターンで帰省することが大事だと思う。