老いては子に従え②

一週間ほど前から蝉の声が聞こえ始め、日中はかなり暑くなったが、それでも朝晩は涼しかった。そして昨日は突然の雷雨からまた一段と涼しくなった。例年海の日までには梅雨明けとなるはずだが、不安定な天気である。真夏の気配は感じられない。冷夏の予感がする。
▼久しぶりの日曜の休みである。小さな仕事のトラブルと大きな仕事のダンドリで忙殺された一週間だった。今週末着工の大型物件があり、次の休みは9月に入ってからになるだろう。「くだらない仕事するくらいなら休んでた方がいい」と社長によく怒られるけど本当だ。常日頃やらなくていい雑事に追われて、大事な時に余力が残っていない。貧乏性は悲しいね。
▼そんなこんなでブログもなかなか更新できなかった。たまったウチゴハンの写真をアップしておこう。

月曜はガパオライス。

火曜はネバネバソバ。

水曜は肉炒め。

木曜は冷やしうどん。金曜はヨガカレーで写真なし。
▼夏の大会に負けて野球部を引退した下の子は駅伝部(陸上部)に入って毎日走り込んでいる。どういう仕組みかはわからないが、おそらく人数の必要な駅伝に、引退した他の運動部員が助っ人に回るシステムがあるのだろう。僕も中学の時に相撲大会に出た記憶がある。相撲部のない中学は、柔道部員が横滑りで出場する慣わしだった。あと一回勝てば全国大会というところまでいったが、そのあと一歩が急拵えでは越えられない壁なのだ。
▼下の子の一日はハードだ。午前中プールでスタミナをつける遠泳をやり、午後は駅伝部で走り込み、夜は隔日の野球塾で帰りは22時を回る。ヘトヘトになって、空き時間はほとんど寝ているらしい。彼が素晴らしいのは、これらのことをけして勉強から逃げるためにやっているのではないことだ。毎朝一時間と野球塾のない日、つまりうちにいる時は必ず机に向かっている。とにかくひたむきなのだ。
▼5教科250点満点で100点もとれなかった実力テストもようやく人並になってきたが、成績の問題ではないのである。誰にも分け隔てなく接し、何事にも全力であたる彼の姿勢が、先生や父兄、クラスメイトから部活の仲間まで全ての人の信頼を勝ち得ているのだ。いったい誰に似たんだろう。長男に引き継がれたナマケモノの僕の血筋でないことは確かだ。全く頭が下がる。
▼思い出すのは僕の高校の柔道の恩師の座右の銘「完全燃焼」である。僕はこれが世の中で一番尊いことだと思っている。それは試合や試験の結果のために一時がんばることとは違う。子供時代に結果を出し続けてきた僕にはそのことがよくわかる。完全燃焼とは結果に左右されない過程。何事にもひたむきに全力を尽くす下の子の姿勢。簡単にいえば普段の生活態度のことだ。酷暑だろうが冷夏だろうが、夏は完全燃焼がよく似合う。
▼昨日は部活のない下の子が友だちと夏祭りに行くというので、めずらしく妻と夜のデート。こちらでは初めて、つまり十数年ぶりになるかもしれない。飲めないわけではないが、お酒が嫌いな妻とはどうしてもランチデートになりがちだ。「焼鳥のレバーが食べたい」という妻と入ったのは鶏肉の炭火焼きがウリの店。東国原氏が宮崎県知事時代に営業していた地鶏焼のイメージ。ていうか彼、知事としてそれ以外に何してたんだろ?話が逸れた。メニューを見てびっくり。串焼きはほとんどなくレバーに至っては店においていなかったが、出てきた料理は思いのほかおいしくて、妻が喜んでくれてよかった。
▼二軒目は妖艶なママの店に。最初のうち昼間の雷雨のことなど当たり障りのない話をしていたママに、「妻です」と紹介すると「あら!」と驚いた様子。浮気相手だとでも思っていたのだろうか。「今日は結婚記念日?」妻だとわかるとどの店でも必ずこうきく。つまりは世の中には結婚記念日以外に妻とデートする男性はいないか、もしくは行きつけのバーには妻以外の女性と行く男性の方が多いかのどちらかだろう。
▼その晩はNHK「SONGS」の高橋真梨子を楽しみにしていたのだが、鶏焼屋(焼鳥ではない)で生ビールを、バーでマッカランを気分よく飲んで帰宅するなり眠ってしまったようだ。まあ高橋真梨子似のママの顔を見れたのでよしとしよう。久しぶりに気持ちよく酔った。