第1回 アスキーアートを作ろう!




今から十数年前にも、家にはパソコンがありました。父が友人から貰い受けたか何かで突然やってきたそれは、使用感たっぷりで既に過去のものだということがよく分かります。どのように活用していたのか、当時は知らなかったし今でも思い出せないけれど、同梱してあった8インチのフロッピーディスクを挿せば、それはゲーム機になるということ、そしてその操作方法を覚えるのにさほど時間はかかりませんでした。倉庫番ロードランナーと出逢えた瞬間でした。やたらに数があるボタンばかりのコントローラーに、薄っぺらくて大きなゲームカセットはとても異様で、当初は夢中になったものの、家庭用ゲーム機では任天堂スーパーファミコンが出回り始めた時代。グラフィックやサウンド面では言うに及ばず、降って湧いたようなパソコンへの興味はそれほど長続きしなかったように記憶しています。ただそれでも、そのただのゲーム機ではない機械に僕は、子供なりに何か違った、新しい遊びを探していたのだと思います。思いついたのはそう、絵を描くこと。今のコマンドプロンプトみたいな真っ黒な画面に、白い文字(記号)で一枚の絵を描いたんです。何を描いたのかも覚えています。放映が開始されて間もない、ちびまる子ちゃんに登場するまる子の祖父、友蔵じいさんを(笑。再現してみようとしたんですが、どうもはっきりしません。カタカナ、アルファベットは使えた気がするんですが、記号はどこまで使えたのか(#で線を表現していたような)…。絵とは言えない出来だったとは思いますが、画面いっぱいに描いた気がします。もちろんそれは特別なことじゃありません。僕が友蔵じいさんを描いたようにきっと多くの人が、同じようなことをしたはずです。

人は、そこに筆があるから描くんじゃない。そこにキャンバスを見出せるから描くんだ。たとえこの先、思うだけで描けるような時代*1が来ようとも、人の創造という想いは、無くらないのだろう。*2
なーんてどっかの格言みたいな言葉が、当時のことを実感として、僕の脳裏に焼き付いています。筆は時としてスプレーになったり、自分自身になったり、キーボードになったり、それがアスキーアートと呼ばれるようになって…。そしてそれがPCという同じキャンバスである以上、ペイントにも描けない訳がありません。

前置きが長くなりまくりました(´・ω・`)すみません。専用エディタなんかなくったってぇええ、僕らには ペイントがあるじゃないか!ということで始まりましたこの企画!まずはAAサイトのご紹介。
http://www.asciibabes.com/

掲示板を代表とするAA(正しくはテキストアート?)の使える文字はひらがな、カタカナ、漢字、そして記号の種類も多く、その表現力は確かにすごいんですが、何と言うかAAって、限りあるものの中でいかに表現するかってところがすごいんであって、何でもあり、
極端に言えば線画となっているイラストを一文字分ずつ区切りながら外字として登録していって、それをキー入力という形で出力すれば、それが絵に見えるのは当然な訳で…このブログ的に言えば、写真みたいな絵をペイントで描きました。実際は元の画像をドット単位で写しただけです。という、いやこれだと簡単に写せるような言い回しになっちゃいますね。。実際は職人と呼ばれる方々のセンスが必要なので違いますが、とにかくリンク先のようなシンプルさ、それでいてリンク先は壮大なスケールなところがかなりお気に入りです。

そんなこともあって、漢字だけでAA、と言いたいけどテキストアートになっちゃいました、なものを作ってみました(`・ω・´)AAはまた次回ということで一つ。今回のやり方は誰でもできそうだったので途中経過もご紹介してみようかと思います。

工程その1、ドット絵を用意する



ここはもう、写真をモノクロ、サイズ圧縮化でもいいかと思います。僕的には許せないので、漢字の持つ力強いイメージに、怖さというスパイスを加えて鬼という形で表してみました。   鬼なんです(;´Д`)

工程その2、使用する漢字を決める



ここは特に慎重に。ツルーバーからIMEパッドを選んで、総画数で抽出して選びました。よく分からないときは画面いっぱいにその一文字を敷き詰め、また同様に選んだ全ての文字を敷きつめてやや画面から遠ざかって、確認したりして選びました。

絵柄によって字も変えてみるのもいいのかもしれません。今回の場合、鬼とか邪とか。

工程その3 各自割り当てる



ここはもう、ただの作業ですorz
その2で使った全文字敷き詰めたものを、ペイントの左右に2色を割り当てられる機能を使えば
比較的楽に出来るのですが、たぶん実践されそうもないし面倒なので(´Д`;)ヾ具体的な操作は省略します。
要所要所で文字を変えた方がよりよくなりそうですが、今回はこの、ドット絵用意して漢字決めて割り当てる、
それだけでできることを証明するためにも手は加えないことにしましたーめんd(略

最初はやはり、失敗しました↓


元の絵↑
出来上がり↓



明暗はしっかり分けた方がよさそうです。

ペイントで描いていたからドット絵に出会えたようなもの。まさにペイントならではです。これからも、ペイントにしか描けないものを残していきたいです。

*1:筆という、かに描く上で媒介する道具を必要としない、例えば想像を実体化できるような時代=筆が要らなくなっても

*2:キャンバスと成り得る場所を見つけようとする探究心は、その時代になって初めて存在するものに移り変わっていって、人はいつまで描き続ける=キャンバスは無くならない。創造は果てしないんだろうな、ていう、推測であったり、願いであったり、です(´・ω・`)。何を今更、でつが。