【美の巨人たち 感想】 葛飾北斎「富嶽三十六景・神奈川沖浪裏」
今週の芸術家
・作者 葛飾北斎(1760-1849)
・国籍 日本
・職種 浮世絵師
1760 | 1歳 | 武蔵国葛飾郡(現東京都)にて、貧しい百姓の子として誕生。 |
1764 | 5歳 | 幕府御用達鏡磨師であった中島伊勢の養子となる。 |
1770 | 11歳 | 木板版下彫りを学び、また貸本屋の徒弟となった |
1778 | 19歳 | 当時の役者絵 勝川春章の門に入る。 |
1779 | 20歳 | 勝川春朗と号し、画界デビュー。 |
1794 | 35歳 | 勝川派を破門される。 |
1795 | 36歳 | 宗理の号を用いる。 |
1798 | 39歳 | 宗理号を家元に戻した。 |
1805 | 46歳 | 葛飾北斎の号を用いる。 |
1814 | 55歳 | 『北斎漫画』初版発表。 |
1823 | 64歳 | 『富嶽三十六景』の制作開始。 |
1831 | 72歳 | 『富嶽三十六景』が開版される。 |
1833 | 74歳 | 『富嶽三十六景』完成。 |
1834 | 75歳 | 『富嶽百景』製作開始。 |
1844 | 85歳 | 信濃国の小布施に滞在、『怒涛図』制作。 |
1849 | 90歳 | 江戸・浅草の遍照院にて死去。 |
今週の作品
・作品 富嶽三十六景 「神奈川沖浪裏」(1831頃)
・場所 太田記念美術館
・縦横 39cm×26cm
・材質 錦絵・木版画
通称『大波』。
この画は今の本牧埠頭あたりから見た風景だと言われています。
画面中央、遥か彼方の富士は、荒波も、人の営みも、我関せずとばかり泰然としています。
画面を支配するのは、鮮烈なブルーです。
その青と波頭の白が際立っています。
飛び散る飛沫、その一瞬を捉えた迫真の描写。
高波に揺られる船の上で人々は必死で船べりにしがみついています。
では、しばらくじっと見つめて下さい。
知らず知らずのうちに、目線はやがて、波から富士へ向かって行きませんか?
それがこの画の面白さ。