まったり旅行記6…沖縄にもせっかちはいる

(ここに記する沖縄の記録も沖縄時間に乗っ取り
スローペースで更新していますが)
沖縄にもせっかちはいる。
「沖縄の人はみなノンビリしている。」
いや、そうでもない人もいる。
それが友人のKだ。


例えば那覇空港に18時に着くので
19時に国際通りで待ち合わせようと事前に打ち合わせる。
そうすると18時15分頃メールしてくる。
「いまどこよ?」
いや、まだ空港の中ですが…。
「オレはもう国際通りにいるよ。」
「……。」
そんな人も沖縄にはいるのだ。


そんな彼と18時に宜野湾のコンベンションセンター
待ち合わせしていたのから
のんびり安波に行っている時間なんかなかったのだ、正直なところ。
島時間に合わせる?とんでもない(笑)。
古宇利島を早々に退散して一路南へ。
沖縄自動車道まで動員して目くじらを立てて走った。
雨で路面が濡れていたから注意深く。
(沖縄のアスファルトは内地のそれより滑りやすいと言われている)
今回の旅で自分を目的地に導いてくれるナビ子さんによれば
「目的地到着時間は18時10分です。」
約束の時間より10分遅れる…。
あわてて電話すると
「ゆっくりくればいいからね〜。」
ウソだ、絶対ウソだ!もうコンベンションセンターにいるに違いない!
(電話したときは17時だった)
でも現地に到着して(きっかり10分遅れ)その疑惑は明かされた。
ヤツの家はコンベンションセンターから目と鼻の先…。


で、ひさしぶりの再会を喜び合い、Kのクルマに乗り込んで
奥さまと3人で夕食に向かう。
「キミは沖縄に来るとそばだのてびちだのと
沖縄らしい沖縄料理を喜んで食べるだろ?
だから今日は、沖縄の人間が普段どういうものを食べて
そして、長寿日本一から転落して肥満度急上昇になったかを
身を持って体験させてあげよう。」
と言う。えっ、ひょっとして…。


そうして連れて行かれたのが北中城『サムズ・カフェ』。
もともとはアメリカ軍将校なんかが集うクラブハウスだったみたいだけど。
現在はお肉コッテリ系大好きなうちなんちゅで満員!
ステーキ、どーん!!エビフライ、どーん!!
チキンソテー、どーん!!チーズのっけて、どーん!!
ま、参りましたぁあ。
しかも安いんだよね。
セットでだいたい1500〜3000円くらい。
こりゃ太りますわ。
内地では「沖縄料理は健康食」なんて言われて
ゴーヤーやクープーが脚光を浴びているのにナゼ?
「戦後の貧しかった記憶が沖縄県民を
アメリカナイズされた食事に走らせるってところはあるな。
みんな食うものがなくて腹すかせてるときに
アメリカ人はドーンと肉食ってる!
いつかは自分たちも肉を!みたいな気持ちが
ワシらの親の世代には強かったんだと思うよ。」
なるほど。
加えて沖縄の人は外食が好きらしい。
「家族で外食」というものに「幸せ」を見たのか
共働きが多いという環境のなせる業なのか。
しかし、あまり洋食ばかり食べていたらいけませんよ。
だいたい沖縄の食堂とかってどこでもテンコ盛りなんだから。
「大盛り文化」ですよ、沖縄は。ウレシイけど。

まったり旅行記7…『島思い』の夜

沖縄に来たら『島思い』である。
もうこれは決まりなんである。
大城美佐子さんという素晴らしい唄者(うたじゃ)の店なのだ。
大城美佐子先生の『白雲節』を聴いて沖縄民謡の道に入った身としては
正直なところ崇拝に近いような気持ちを抱いている。
だから何が何でも『島思い』に行きたかった。
こういうとき酒が飲めないのは困る。
なにしろ『島思い』は民謡スナックだから
「ウーロン茶で」
と長居はやっぱりしにくい。
以前にしたことがあるけど居心地悪かった。
そこでKを連れて行くことに。
Kは普段民謡など聴かない。
これは沖縄の多くの若者がそうである。
そうそう民謡酒場などには行かないのだ。
だからある意味自分が連れて行くことで
新鮮な体験が出来るはず。
と勝手に言い聞かせて『島思い』へ。


アメリカンなへビィ・ディナーを終了して
奥様をKの自宅に下ろして一路『島思い』へ。
『島思い』は那覇の東町、昔西武門という地名であったところに存在する。
「西武門」と書いて「にしんじょう」と読む。
沖縄では「西」は「いり」である。
「北」=「にし」なのだ。
ちなみに「東」=「あがり」、「南」=「はえ、ふぇ」。
なのに「西武門」はなぜ「にし」?
似たような例では「城」=「ぐすく、ぐしく」なのに
首里城」=「しゅりじょう」なのはなぜ?
というのがある。
ぜったい「しゅりぐしく」とは言わないんだよね。
知っている方答えプリーズ!


ってなわけで、『島思い』に着いた。
ドキドキしながら店に下りる階段の前に立つ、と…。
看板に張り紙が…「本日は12時まで貸切です」
ガーン!!具志堅京子さんの店といい…。


まあ、事前カクニンしなかった自分が悪い。
それに、12時になれば入れるわけだし…。
そう言い聞かせて時間つぶしをすることに。
まだ2時間以上あるので男ふたりは国際通りのコーヒーショップへ。
そこでKから自身のユタ体験など聞く。面白かった。
あとはKの武勇伝ね、いつものことながらまったく…。


で、2時間ほど時間を潰して再び『島思い』へ。
こんどはちゃんと入れたのでした。