カネゴンの場合はたまたま合気道に出会えたわけなのだけど、他の人に勧めたりする予定は今のところなかったりする。
ところでどんな人にでも安心して勧められる、何の心配もなくとことんハマれるようなものはこの世に何かあるだろうか。
何の根拠もないのだけど、危険のないところには魅力もないような気がしてしまう。逆に言えば、どんな魅力にもかならず危険がある【さんざん味わうおれカネゴン】。

服の正しいたたみ方を初めて教わる。所要時間はわずか15分ぐらいだったのだけど、たたみ方の合理性、何を優先し何を後回しにするか、縫いの方向、織りと編みの違い、縫いのちゃんとした服の見抜き方、洋服と和服の違いにまで言及され、さらには和服の歴史なども踏まえた、実に充実したものだった。
服のたたみ方一つにも膨大な知恵が集積されていて、かつ合理的に構成されていることを痛感。これを面倒な家事労働や単なるライフハックとして捉えてしまうと、こうした重要な要素がすべて失われてしまうことも痛感。かといって大新聞みたいに文化とかエスプリと書くのもそぐわない。ハーバード大で講義してもいいくらいの内容。
服のたたみ方を会得するには、自分でアイロンをかけてみるのが一番とのこと。

和服というものは本来びっちりと着るものではないということ。街で見かけるようなよそ行きの窮屈な着こなしでは身動きが取れなくなり、家事や日常の動作ができなくなるからだそうだ。TVの時代劇でも、女性の和服の着こなしが非現実的なまでにびっちりしているのは、時代考証として正確ではなく、たとえば実際の篤姫の写真ではもっとルーズに着ていたりするとも。
もう一つ、女性の和服の非公式な機能として、脇にわざと縫い合わせていないスリットがあり(今調べたら「身八つ口」という名称だった)、表向きの理由とは別に、男がそこから手を差し入れて愛撫するという目的もあるのだそうだ。さらに、和服の女性が男を右隣に座らせるということはその動作を許すことであり、左隣に座らせるということはそれを許さないという含みがあるとのこと。