鉄は熱いうちに打てっ!!「続刊発売直後、この4コマが熱い!!」

お久しぶりです。最近プライベートで色々重なった上に身内の不幸等もあり「何故、今生きているのか。」と極度の鬱と不安に襲われていましたが、「そういや、4コマ好きじゃん。だからレビューブログやってるやん。ほんまやん。」と思えるぐらいに最近になって復活してまいりました。リハビリ気味に頑張っていこうと思います。
今回はちょっと趣向を変えて最近続刊の出た4コマ漫画でも語ろうと思います。体重増えてきたからダイエットしようと思います。目指せ6kg減!! まぁ、現実的には3kg減をキープしたいと思ってるんですけどね。だって高校時代より6kg最高で増えてますからねー。キツイ! キツイヨ!! 


わさんぼん / 佐藤両々

見習い和菓子職人の生活を描いた4コマ漫画。この漫画ほどリアリティやデティールのしっかりした作品を私は知りません。大人向けの仕事を描いたファミリー4コマは数ありますが、その4コマ作品の中で最も「大人の観賞に堪えうる」作品であると思います。この作品も漫画チックに誇張はされているものの、その誇張が極めてオーソドックスで「漫画チックになりすぎない」その壁を越えないから読みやすいのだと思います。
2巻が先日発売されましたが、専門学校の同窓生である柏木さんの登場、まゆげの新たな恋、創作料理の選考に参加等々、新たな展開が目まぐるしい。4コマ漫画で新たなステージを用意してくれる作品は少ないためその変化だけでも単純に面白い。和菓子の描き方一つでもそうですし、あらゆる面で佐藤両々のクオリティが最も発揮されているのではないでしょうか。
女性キャラは可愛いのですが、この作品のキモは男性キャラですね。主人公はアホの子で別にイケメンでもないが、モテる理由が分かるんですよ。柏木さんよりも「もっと! もっと男性キャラを!!」と思ってしまう珍しい作品。この作品に関してはアニメ化以上にドラマ化するべきだと心から思います。
私は『味いちもんめ』と並んで料理人漫画として面白いと思っています。何故私が味いちもんめと並べたかというと、『美味しんぼ』等々料理の蘊蓄や料理をテーマにした漫画は多くありますが、『味いちもんめ』『わさんぼん』はそれらとは異なる、料理をテーマにしつつ「人情」「人の絆」をユーモラスに描いた作品だと思います。最大の賛辞「これからも楽しみ」という言葉で締めます。


『氷室の天地 Fate/school life/ 磨伸映一郎

なにかと話題の『Fate/stay night』の公式スピンオフ4コマ作品。『Fate/Zero』が大人気なのだからもっと売り出されてもいい。もっと話題になってもいい、と誰もが思うのだが、どうも「4コマファン」「Fateファン」共に範囲外で「マニアックギャグファン」「磨伸ファン」がメインムーブメントとなっている気がします。あ、いや、私みたいな両方に属すマニアックな方もいると思いますけど。ここで「自分でマニアックとかいうな」というツッコミは無粋なのでしません。
先日、最新刊である5巻が発売されましたがクオリティの高いギャグと無駄知識が満載で非常に面白い。今巻は2本柱で構成されており、その1本は前巻から引っ張っていた偉人対戦バトルです。「氷室の許嫁は誰なのか」という展開の序章からはじまったメガネとのカード対決の完結編は見応えのあるものになっています。あ、あとロンドン☆スターことFate/Zeroで大人気のウェイバーさんも声だけ出演してます。ウェイバーさんのカードゲーム解説が聞けるのは氷天だけ!!
そしてもう一つの軸は『最強偉人』です。読者から「最強の偉人は誰だ!」と募集した読者参加企画であり、非常にハチャメチャな読み応えのあるものになっています。歴史上の人物をおもしろ解釈し、実際のエピソードを脚色した偉人対戦のカードバトルもそうですが、『氷室』は情報量が非常に多い濃い作品です。パロディや雑学が満載であり、こんな作品は他にはないのではないでしょうか。
5巻というのは4コマ漫画、特に萌え4コマに属する雑誌では壁であり未知の領域です。ぱれっとでは最長であり、きららでも5巻の壁を越えた作品は数少ないです。『ひだまりスケッチ』『かみさまのいうとおり!』等々、雑誌を代表するクオリティの高い作品しかなしえない領域です。それを聞くだけで、この作品がどれだけ頑張っているか分かるのではないでしょうか。この作品も間違いなく「今読むべき作品」なのです。
後書コメントでも書かれていましたが2,3ヶ月ほどで凛らが参戦する聖杯戦争がはじまります。私自身、戦争がはじまる前に終えるか、もしくは完全スルーかと思っていましたが、コメントを見るに「聖杯戦争」が起きている中での三人娘の生活が描かれるのでしょうか。ただ、直接関与はしないにせよ聖杯戦争を完全スルーとはいかんと思うのですよね。特にワカメ。ただ、「公式」の裏という一つの可能性に終始するのでなく、氷室らが聖杯戦争に直接関与する作者が描いた同人作品『かくて自由の鐘は鳴る』よろしく、新たな展開が見えても面白いと思うのですけどね。さすがにビッグマグナム黒岩先生は出れないでしょうけど。ほら、例えばマキジが本格参戦するとか。これぞ所謂マキジ大作戦!!


『よんこまのこ / 重野なおき

よんこまのこ(2) (すくパラセレクション)
重野 なおき
竹書房
売り上げランキング: 2742
4コマ漫画家である重野なおき、その妻であり4コマ漫画家である藤島じゅん。そして2人の子供との日々を描いた4コマエッセイ漫画。私はエッセイ漫画が大好きなのですが(以前にこのブログでもエッセイ漫画特集をしてるぐらいです)この作品は佐藤両々『つれづれなるママ本』と並んで面白い作品です。
エッセイ漫画は作者の人間性が出ます。カラスヤサトシのように卑屈だったり、須藤真澄のように空回りだったり、上野賢太郎のように詩的だったり。重野先生はシンプルに「明るくて楽しい」です。連載してる4コマ作品と雰囲気が似通っており暗くならず自虐的でもない、読んでいて気持ちのいい安心できる4コマになっている。重野先生は「オチのない4コマは不安になる」と公言してるくらいなのでどんな4コマもオチをつけてくれる。それが安心します。
現在2巻まで発売されていますが、1巻は長男・るいが中心になっていますが、2巻は新たに誕生した次女・あいが登場し賑やかになっています。どちらかというと1巻は「子育てに振り回される重野パパ」ですが、2巻は大分余裕が出てきたのか「子供にふりまわされる子育てあるある」ではなく、「るい・あい」の2人の個性に振り回される様子が描かれていて1巻とは違う変化が楽しめます。
私も「超絶人見知り!」として一人で生きてきましたけど、こんな楽しい家庭なら素敵だなぁ、と思うわけです。本当に幸せを絵に描いたような家族だから困る。重野先生は本業の4コマ作家も面白いので皆様手にお取りください。へへっ、寂しくなんてないよ! 寂しくなんてないんだからねっ!


棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ / きゆづきさとこ

きゆづきさとこが贈る4コマ史上最高峰のファンタジー4コマ。絵本を創造させるファンタジックでどこか懐かしい絵本調の絵、深すぎず浅すぎず読む者の想像力を想起させるストーリー。棺を担いだクロの旅は終わりを目指して続いていく。作者によると折返しとのことだが、この物語の終わりがどこにあるのか。読者には終わりがまだ見えていない。間違いなく、ファンタジー4コマ最高傑作!!
・黒ロン
・くろちゃなのー
・なのー


では、また頑張っていこうと思います。わっしょーい!