今年のハロプロシーンを占う(その3)

(その1)の続き。

さて「キッズのXデー」の件ですが、「Xデー」とは二つの意味を持ちます。

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其の壱。

実はこの前、とある神社にてキッズの一人を目撃しました(笑)。
プライベートなことなので名前は伏せますが、「彼女ももう中学生だからなあ...こういうところに来るんだねえ...」という印象です。いわゆる中学生にもなると勉強は大切なことだからねえ。

で、しばらくしてこのことを思い出しました。

SweetS、AKI&AYA涙の休業宣言、初ワンマン決定!(BARKS)

これはavexのキッズユニットSweetSのメンバーの内、中学受験を控えた2名が昨秋から休業するというもので、ファンにとっては相当なショックを与えた事件でした。私も常日頃「頼むからガッタスユースと戦ってくれ!」とわめいていたので大ショックでしたねえ(苦笑)。

ただ、これが今年からは対岸の火事ではない...かもしれないです。
今年それを迎える子が4名(梅田えりか清水佐紀矢島舞美嗣永桃子)もいるからです。
(エッグを加えるともう少しいそうな気もします。)

で、よく考えてみるとBerryz工房の活動期は春休みから9月にかけての半年間に集中しています。
今年も10/3以降は映画関連のイベントやハロコンはあったにせよ単独ライブは行なっていません。また次のライブも春休み以降となっています。
そう考えるとキッズに負担をかけないスケジュール構成にはなっていますが、それでも受験となると活動が著しく限定されるメンバーが発生することは間違いなさそうです。でもまあヲタは半年辛抱をすればよいだけですから、あまり無理をさせたくはないですよね?

で、これは偶然なのか(笑)、今年度は秋と春にビッグイベントが行われています。これが恒常化できれば...

  • 秋の「文化祭」→頑張ってねイベント。
  • 春の「スポフェス」→お帰りなさいイベント。

...といった感じで定着すると嬉しいかも。

で、ここまで読むと、休業じゃなくって引退する子も出てこないか?...という疑問というか不安もあるでしょうが、私は楽観視しています。

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其の弐。

さて、そういった儀式の後に休業してしまうメンバーがいるとします。
で、その子は半年後に復帰することを約束して、半年後に再び戻ってきたとします。
そこに現れた子はそれほど前と変わってないのですが、「高校生」というキーワードにファンが自己暗示にかかってしまい、その子がBerryz工房℃-uteにいても良いのか?...という葛藤が起きてしまうかもしれません。「本当、半年なんてたいしたこと無いのにね...でもなんか大人に見えちゃって違和感あるんだよなあ...」という気持ちですね。そうすると自然にソロあるいは他のユニットに...っていう流れが生まれてくるかもしれません。
これが二番目の「Xデー」です。

ただそう考えているのはU-15ウオッチャー的なファンだけかもしれないです(笑)。
オンリーファンや「ベリ工LOVE」なひとは、ずっとBerryz工房でいて欲しいと考えるでしょうね。

そこで問題視されるのは、Berryz工房(や℃-ute)はキッズの受け皿用ユニットなのか? それとも彼女達のためのユニットなのか?...ということ。
私はデビュー当時は前者だったと思っていましたが、今はどちらのウエイトが高いのでしょうか?
それを考えると答えは出てきそうな気はします。

もう少し理論的に話を進めます。
整理するとこんな感じです。

  • 他社の場合、U-15とそれ以上で活動内容が大きく異なる(子役・モデル→女優・歌手)ところも多く、それは20歳前後で顕著に表れる。なので生き残るのはごく僅かで、多くの子は芸能界を引退します。全員が全員トップスターにはなれない。
    (逆に考えるとアイドル時代にパッとしなかった子が延びるということはある。)
    ただアイドル歌手の場合、キッズもエルダーもやっていること(パフォーマンスやポリシー)に変わりはなく一貫性がある。なのでドラマに挑戦させるといったステップアップもオプショナル的に組み立てやすい。
  • 昨今のアイドルシーンでは高校生からのプロモーションはスキャンダルなどのリスクがが高いため、中学2年生あたりから勝負させた方が良い。ただ現時点で娘。に加入させたりソロデビューさせるといった動きがみられないことから、現行のユニットを育てようとする動きに集中していると判断できる。
  • さらに新たなユニット(℃-ute)を作ったことで、自然的にキッズという名称を使わなくて済む。
    また、ハロコンの度重なるシャッフルでその世代のプロ意識が一気に高まっている。

以上ですが、これは予想以上にBerryz工房のブランドが鮮明になってしまったことで、単なる教育プログラム的なユニットの範疇を超えて恒常的なユニットになりつつあることが大きいですね。もしかしたら彼女達はそのままBerryz工房℃-uteに在籍しつづけるのかもしれない。
ただそうなると、これからは娘。の妹分的な存在ではなく、対等な存在に変っていかなければならない。今はそのタイミングを見計らっている時期なんだろうとは思います。

また周辺でも動きがあります。多人数化した娘。を2分割したことは記憶に新しいところですが、結果的にスケールダウンの印象を与えてしまったことでこの企画は頓挫してしまっています。さらに最近の娘。はそのころと比べるともう分割できない人数にはなっています。
そう考えると娘。を分割するのではなく、娘。の様なユニットを2〜3作っていけばよいという方法論も考えられるんですよね。
ワンダフルハーツ」は対バンライブ的なピリピリ感もあったので、多くのファンもそれを望んでいるのかもしれません。
また他社はアイドル女優優位で、かつ「萌え」ブームでヲタ傾向が強まり、ゼネラルな方向性を持つアイドル(歌手)がまた受難の時代に突入しているため、ライバルとなりうるアーティストが存在しないこともあるので、ハロプロの中でライバル心を煽っていくことの方が今は大切なのかもしれません。これはジャニーズや宝塚に近い手法です。
(一方「エルダークラブ」のアーティストは、年齢的にもマーケット的にも他社にライバルを持った方がいいですね。)

ちなみにBerryz工房は、現状では関東の5,000〜6,000級のホールでライブが可能だと思われます。幕張メッセパシフィコ横浜クラスなら既に可能でしょう。順調に行けば来年中には武道館も夢ではない...かも(笑)。

出来れば℃-uteもそうなって欲しいです。現在は未デビューながらFCイベントでは700名程度が入れるホールで3回まわしでしたので(裏技的に2回観覧をした方々(笑)を考慮しても)、現在は1,500〜2,000名の固定ファンは付いている。また、Berryz工房とまた違ったファンがつき始めている。なので℃-uteの成長が今後のカギになるでしょうね。