ラジオ作成風景

 今回のネパール行きでの私の目的はラマチョール校とサンディベシ校でラジオの作成をさせることでした。
 既に4回目となる。前回まではゲルマニウムラジオだった。感度が不足するので今回はラジオICを用いた。ただゲルマニウムラジオは構造が簡単なのでまだよいが、ラジオICを用いたラジオは構造が複雑になる。問題は作製工程をどうやって伝えるかと言うことで、結局作成マニュアルを書いてYさんに英訳してもらった。お忙しい方だがこの時は時間が空いておられたみたい。快く引き受けてくださった。
 ネパールはとりあえず英語は通じる場合が多い。
 1校目はそれで何とかなった。時間は足りなかったが、それでも時間内に何人かはCompleteした。


 半田ゴテは電池式の物を日本から持って行った。以前、ACを使う半田ゴテをネパールで準備していざラジオ作成に入ろうとしたところ停電で使えなかった。それゆえ今回は電池式の物を準備した。
 電池はネパールで準備したところこれが大外れ。中国製の単3電池を使ったところ半田が融けない。テスターで電圧を測ったところなんと新品でも1.2V。歯でかむと簡単に潰れるような代物。あわてて買いにやった。SANYO製のアルカリ電池で半田も融けて何とか作成を開始することができた。
 連中は手際が悪い。半田なんか使ったことが無い連中だから。で、電池が切れてまた買いに行く羽目になった。
 切れたのは電池だけではなくて、各々に配った半田も足らず、まるで半田を喰ってるんじゃないかと言うぐらい使いまくっていた。

 2校目はうちの運営ではないので英語の授業などはされていない。英語のマニュアルが役立つか不安があったんだけど、現地で対応してくれた先生が英語ができた。

 2校目も何とかなった。時間は足らなかったが、それでも時間内に何人かはCompleteした。
 電池の使用量も半田の使用量も半端ではなかった。

 1校目でも2校目でも、出来上がったラジオを評価して上位3名ずつをカトマンドゥに連れて行って全体評価をした。時間が無くて作りが悪かったのか鳴りはしなかったので結局出来栄えを見て評価することになった。
 いや、私が作ったサンプルは鳴ったんよ。初めて作ったラジオであちらこちら問題があったんだろうと思う。時間さえあれば手直しをしてせめてカトマンドゥでは鳴らすことができたんだろうと思う。

 やはり、全体的に時間が不足していた。また、どこに放送局があるのか、電界強度が不足していた。それではと言うことでもう少し感度が高いラジオ回路にすると複雑すぎて連中には作ることができないだろう。
 また、少し考える必要があるなぁ。

 ちなみに私たち以外の連中は別なものを拵えていた。
 模型飛行機とか、竹トンボとか。女性は女性で別なものを拵えていたよ。

 堂々たるネパール空軍。ネパール国旗のデカールがあれば良かったなぁ。