鄭伊健、地球を救いにやってくる

最近、タイの製作会社がウルトラマンの物語りを新しいパッケージで作る予定で、鄭伊健(イーキン・チェン)にオファー、さらにいずれ中国でも上映したいという。現在すでに撮影が始まっており、タイでの放送では、鄭伊健が扮するウルトラマンタイ語を話すというから、前代未聞。
ウルトラマンは1966年、日本の円谷プロが製作、全世界で知られ、今年は40周年を迎える。タイの「Chaiyo」製片公司ウルトラマンに新しい解釈を加え、新しい顔で再登場させるという。すでに52話の撮影が決っており、3人の主演男優による3つの物語りになる。
中国マーケットのため、製作会社は香港の俳優である鄭伊健に、主演男優の1人を相応のギャラでオファーした。残りの2人はタイの若手アイドルが出演する。タイ放送のため、撮影時に鄭伊健は台詞は口の形だけでよく、後にタイ語の吹き替えを加える。また怪獣と戦うシーンはスタントが担当し、鄭伊健はいつものままで、変身前の主役を演じる。
鄭伊健はすでにタイ入りしており、マネージャーの林珊珊が付き添って撮影を開始している。タイばかりでなく、監督は中国でも撮影したいという。まだ撮影は終わっていないが、香港、大陸、台湾、日本、韓国など12のアジアの地区がすでに放映権を買っている。現在、製作会社は6億タイバーツ(約1億2千万香港ドル)の収益を得ており、今後、ブラジル、アルゼンチン、アメリカ、ヨーロッパなどと版権について交渉し、ウルトラマンを全世界に売りこみたい考えだ。by 2006.2.5「東方日報」

今日のニュースで笑ったのが、これ。もっと若いときだったらもっとよかったけど、鄭伊健にウルトラマン、似合い過ぎる。嬉しいだろうな、きっと。いや〜、すごく見たいかも。

冷暖青春

《冷暖青春》南紅、曾江、朱江、方心、張清、沈殿霞、狄娜、石修、秦沛、馮淬帆、森森 
楚原:監督 1969年


運転手付きのロールスロイスで学校に乗り付ける金持ちのボンボン(張清)と妹(森森)、彼に群がる学生たち、お金持ちのお嬢様(方心)と彼女に思いを寄せる苦学生(朱江)、彼を援助している兄貴分の学生(曾江)、弟(秦沛)の為に働き敬けんなキリスト教徒の姉(南紅)など、大学を中心とした若者の生態を描く。
可笑しいのはとにかくことある事に「今の社会は云々」という台詞が多い事、「金が有れば何でもできる世の中だ」とか「勉強して何になる」とか「大学出ても就職出来ない」などという台詞も登場。アメリカにいる叔母や母が学費を出してくれているという設定(実は嘘)もある。金持ちをおだてておごらせてみたり、ダンスパーティーを開いたり。海で遊んだり、試験の答案を盗み出してみたり、カンニングに一生懸命だったり。スターになりたいと、身体を売ろうとしたり、さらに大学生がヤクの運び屋をやって学費を稼いでいたり、女性を強姦して写真を撮って恐喝してみたりと、ヤクザまがいな行為に手を染めている者もいる。
日活あたりの影響もありそうで、見ていて《狂った果実》(1956年)をちらと思い出し、若者がナイフを持って切りあうところは、まんま《ウエストサイドストーリー》だった。
今回の特集でこれまで見た楚原の映画は、言語は広東語だが、字幕が無かった。唯一これには中文と英文の字幕がつき、西洋人も見にきていた。この西洋人たち《ウエストサイドストーリー》風のところではすかさず「お〜、ウエストサイドストーリー」と言い、最後には「ブラボー」と言って手をたたくはしゃぎっぷりだったが、いやホントに「ブラボー」といいたい気分だった。最後は見事に説教臭くて、臭くて、見ていて笑いが止まらなかった。
それにしても、沈殿霞(リディア・サム)はすでに小デブちゃんだったが、曾江(ケネス・ツァン)、朱江(チュウ・コン)、石修(セッ・サウ)、秦沛(チョン・プイ)のスマートで若い事ったらない。
2006.2.4@香港電影資料館「玫瑰・蝴蝶・紅葉:楚原的秘密花園」


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