2008年、日、パートカラー、1:1.33、ビデオ上映、ビデオ撮影、75分、日本語
【監督&脚本&撮影&編集】田島基博
【出演】辻岡正人、長澤つぐみ、片山享、ボブ鈴木、民本尚子、他
2008/11/28(金)19:00-20:20鑑賞、UPLINK X、8人/約40席
映画は、観る者にエモーションを伝えるという目的のための手段に過ぎないのか?それとも、何かのための存在ではなく映画そのものとして存在することが目的なのか?
難しい問題だが、私が映画を観ている時の気分は前者の方を期待している。
だから、『シルエット』がモノクロサイレントというスタイルこだわるのは構わないけど、そのスタイルが「目的」になってしまっているように感じられたことが残念で、やっぱり「手段」であって欲しかった。
そう感じた具体的な理由は、往年のサイレントコメディの体を使った演技を再現した前半は良かったが、壊れかける恋愛関係が中心になる後半で、そんな状態での登場人物の「エモーション」の表現が不十分に感じたから。
例えばもっとアップで表情をとらえるとか、もっと身振りを大きくするとか、そのような演出は往年のサイレント映画も見られたが、それはそんな映画が「エモーションを伝えるための手段」としての映画を目指していて、台詞に頼れないが故の大きな感情表現だったからではないだろうか?
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『X-ファイル:真実を求めて』 ★★
【原題】The X-File: I Want to Believe (意味:「X-ファイル、信じたいと思う」)
2008年、米、カラー、1:2.35、35ミリ上映、ドルビーデジタル、104分、英語、日本語字幕(林完治)
【監督&脚本&製作】クリス・カーター、他
【出演】デヴィッド・ドゥカヴニー、ジリアン・アンダーソン、他
2008/11/21(金)夜鑑賞、WMCつきみ野5、4人/約200席
悪人のしたことの成果が、善人にとっても必要なことがあるという、世の中は善と悪とに分けられないものだということを反映した物語。
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『イーグル・アイ』 ★★
【原題】Eagle Eye (意味:「鷲の目」)
2008年、米、カラー、1:2.35、35ミリ上映、ドルビーデジタル/DTS/SDDS、118分、英語、日本語字幕(林完治)
【監督】D・J・カルーソー【脚本&原案】ダン・マクダーモット、他【製作総指揮】スティーブン・スピルバーグ、他
【出演】シャイア・ラブーフ、ミシェル・モナハン、ビリー・ボブ・ソーントン、他
2008/11/25(火)18:50-20:55鑑賞、109シネマズグランベリーモール4、約10人/約200席
科学的&テクノロジー的な間違いが山ほどある。
それよりも、主人公を翻弄する理由があれならば、彼の身柄を確保して得意の情報捏造で護送させればいいのであって、彼を逃亡させるというリスクの高いことをする意味が無いというストーリーの大穴もある。
でも、それらより問題なのはこの映画の製作意図で、ヒッチコックの『知りすぎていた男』のストーリーの約60%を流用した事実上のリメイクなのか?それとも、国家がIT活用を進めることの危険性を告発する社会派映画なのか?どっちを目ざしたんだろ?
結局、一番の難点はアクションシーンが雑なことで、やたらアップと早いカット割りの映像は、ズンズンうるさいBGMと合わせて勢いでごまかそうとしているようにしかみえない。
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