登録免許税法31条(還付)

還付手続き

第二節 還付

(過誤納金の還付等)
第31条 登記機関は、次の各号のいずれかに該当する事実があるとき

は、遅滞なく、当該各号に定める登録免許税の額その他政令で定める

事項を登記等の申請をした者又は登記等を受けた者(これらの者が二人

以上ある場合には、そのうち登記機関の選定した者)の当該登録免許税

に係る第8条第2項の規定による

納税地の所轄税務署長に通知しなければならない。

一 登録免許税を納付して登記等の申請をした者につき当該申請が却下

されたとき(第4項において準用する第3項の証明をする場合を
除く。)。 当該納付された登録免許税の額

二 登録免許税を納付して登記等の申請をした者につき当該申請の取下

げがあつたとき(第3項の証明をする場合を除く。)。当該納付された登録免許税の額

三 過大に登録免許税を納付して登記等を受けたとき。 
当該過大に納付した登録免許税の額

2 登記等を受けた者は、当該登記等の申請書(当該登記等が官庁

又は公署の嘱託による場合にあつては当該登記等の嘱託書とし、

当該登記等が免許等である場合にあつては財務省令で定める書類と

する。)に記載した登録免許税の課税標準又は税額の計算が

国税に関する法律の規定に従つていなかつたこと又は当該計算に誤りが

あつたことにより、登録免許税の過誤納があるときは、当該登記等を

受けた日(当該登記等が免許等である場合において、当該免許等に係る

第24条第1項又は第24条の二第2項に規定する期限が当該免許等を

した日後であるときは、当該期限)から5年を経過する日までに、

政令で定めるところにより、その旨を登記機関に申し出て、

前項の通知をすべき旨の請求をすることができる。

3 登記機関は、登記等を受ける者から登記等の申請の取下げに

あわせて、当該登記等の申請書(当該登記等が第23条の官庁又は

公署の嘱託による場合にあつては当該登記等の嘱託書とし、

当該登記等が免許等である場合又は第24条の二第3項の規定により

第21条から第23条までの規定を読み替えて適用する場合にあつては

当該登記等に係る登記機関の定める書類とする。次項において

同じ。)にはり付けられた登録免許税の領収証書又は印紙で

使用済みの旨の記載又は消印がされたものを当該登記官署等における

登記等について当該取下げの日から

一年以内に再使用したい旨の申出があつたときは、

政令で定めるところにより、当該領収証書又は印紙につき

再使用することができる証明をすることができる。

この場合には、第5項の申出があつたときを除き、当該証明を受けた

領収証書又は印紙に係る登録免許税は、還付しない。

4 前項の規定は、登記機関が、登記等の却下に伴い当該登記等の

申請書を当該申請者に返付する場合において、

当該申請書にはり付けられた登録免許税の領収証書又は印紙で

使用済みの旨の記載又は消印がされたものを当該登記官署等における

登記等について当該却下の日から一年以内に再使用させることを

適当と認めるときについて準用する。

5 第3項(前項において準用する場合を含む。)の

証明を受けた者は、当該証明に係る領収証書又は印紙を再使用しない

こととなつたときは、当該証明をした登記機関に対し、

当該証明のあつた日から一年を経過した日までに、政令で定めるところ

により、当該証明を無効とするとともに、当該領収証書で納付した

登録免許税又は当該印紙の額に相当する登録免許税の還付を受けたい旨

の申出をすることができる。

この場合において、当該申出があつたときは、当該申出を

新たな登記等の申請の却下又は取下げとみなして第1項の規定を適用する。

6 第24条の二第1項に規定する財務省令で定める方法により

登録免許税を納付した者が当該登録免許税の納付に係る登記等を

受けることをやめる場合には、当該登録免許税を納付した者は、

当該納付した日から6月を経過する日までに、政令で定めるところに

よりその旨を登記機関に申し出て、当該登録免許税の額その他政令

定める事項を当該登録免許税を納付した者の当該登録免許税に係る

第8条第二項の規定による納税地の所轄税務署長に対し通知を

すべき旨の請求をすることができる。

7 第24条の二第1項に規定する財務省令で定める方法により

登録免許税を納付した者が当該納付した日から6月を経過する日までに

当該登録免許税の納付に係る登記等の申請をしなかつた場合には、

前項の請求があつたものとみなす。

8 登録免許税の過誤納金に対する国税通則法第56条から第58条

まで(還付・充当・還付加算金)の規定の適用については、

次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日に納付が

あつたものとみなす。ただし、第4号に規定する登録免許税に係る

過誤納金のうち同号に定める日後に納付された登録免許税の額に

相当する部分については、この限りでない。

一 登録免許税を納付して登記等の申請をした者につき当該申請を

却下した場合(第4項において準用する第3項の証明をした場合を

除く。) 当該却下した日

二 第5項の申出があつた場合 当該申出があつた日

三 登録免許税を納付して登記等の申請をした者につき

当該申請の取下げがあつた場合
(第三項の証明をした場合を除く。) 当該取下げがあつた日

四 過大に登録免許税を納付して登記等を受けた場合 当該登記等を

受けた日(当該登記等が免許等である場合において、当該免許等を

受けた日が当該免許等に係る第27条第二号に定める期限前

であるときは、当該期限)

五 第24条の二第1項に規定する財務省令で定める方法により

登録免許税を納付した者が当該登録免許税の納付の基因となる

登記等の申請をしなかつた場合 第6項の申出があつた日

(同項の申出がなかつた場合には、前項に規定する六月を経過する日)

解釈 地方整備局長等の免許に係る申請書が、都道府県知事に

提出され地方整備局長等あて進達されれるまでの間に、当該申請者から
取下げの申出があった場合においても、登録免許税の還付又は領収書等
の再使用証明のいずれかの処理をするため、申請書及び関係資料は
地方整備局長あて送付することになり、
直ちに当該申請者に申請書は返却されないものである。
宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」引用