CBSドキュメント20060708

今回はどれも面白い。

  • China: Too Many Men 中国における男性過剰問題。一人っ子政策が原因だ。女の子の赤ちゃんは数百万単位で中絶されているという。男性過剰問題は花嫁不足にもつながる。結婚できない男性が数千万単位で存在することになり、犯罪の増加や社会不安を引き起こす原因にもなる。また独身男性の増加は売春の増加、ひいてはAIDSが蔓延する可能性も指摘されている。政府は女性の権利拡大を進めることで、女の子を産ませるように国民にアピールしているが、皮肉なことに、多くの女の子が海外に養子として引き取られていくという現実もある。一人っ子政策を実現するために、子供を産んだ女性は避妊器具を体内に入れることが求められた。この確認のために超音波による検査器具が各地に配布されたことが男性過剰問題を引き起こすことになった。この機械を用いて男女を区別することが可能になるためだ。現在は産婦人科でも出産前に妊婦に胎児の性別を教えることは違法とされており、複数の医師が同時に診察に立ち会うことや診察の現場をビデオで撮影することで徹底をはかっている。一人っ子政策の緩和も行っているが、現在の中国の経済成長は一人っ子政策によるところも大きいと見られており、完全に撤廃することはなさそうだ。
  • The Court-Martial Of Willie Brand イラクアブグレイブで捕虜が虐待されていたが、アフガニスタンでもタリバン兵(場合によっては誤認逮捕された場合も含む)に対して同様の虐待が行われていた。つり下げられた手錠にかけることで捕虜を眠らせないようにして自白を引き出すという行為があったという。しかし軍法会議にかけられたのは末端の兵士のみであり、刑罰も非常に軽いものとなっている。ジュネーブ条約を適用すべきかどうかブッシュ政権でもあいまいな態度を取っていたために、現場でも捕虜の人権保護はかなり混乱していたという。
  • Aging In The 21st Century Alan Mintzという医師が経営するCenegenics Medical Instituteという病院の紹介。同氏はアンチエイジング医療を提供している。この手の医療を提供する医者が急増している。同氏は治療の一環としてヒト成長ホルモンを患者に投与しており(自分に対しても)、批判する医師もある。人は老化とともにホルモンの分泌が低下するので、これを人工的に補うことで若さを維持できるという主張を行っている。しかしこの手のホルモンは大リーグでは利用禁止されており危険なものであることも間違いない。しかも特定のごく限られた病気を抱える患者にしか投与してはならないものであり、アンチエイジング目的で投与するという行為はかなりグレーゾーンになる。ホルモンが年とともに減少することに対してはガンの進行や心臓病の減少とという効用もあり、ホルモン投与がリスクを増してしまう可能性も指摘されている。Alan Mintz氏は、70近いがホルモンのおかげで毎日ジムに通い、ボディービルダーのような体型をしている。ネットで調べてみたら、http://www.cenegenicsjapan.com/という日本向けのサイトもある。