「JAZZ 愛すべきジャズメンたちの物語」椿清文

 いま亡国のイージスを読んでいる最中なのだが、何せ長いのもで、なかなか一気に読み通せない。そこでちょっと息抜きもかねて借りてきた、薄い本。絵本と呼んでも差し支えないほど、かなりこった図版と毎ページにつけられた難しそうな語句の注釈などを見るまでもなく、コレはあきらかに少年少女たちをターゲットにしたジャズの入門本だ。だからといっても、ジャズの生い立ちを考えてみれば、黒人のいかりにも似たエネルギーがそのまま音の固まりとなったような音楽だ。アメリカの歴史をたどりながら、実にわかりやすく、それでいて悲しいストーリーがつづられている。
 難しくて取っつきにくい音楽、ジャズではあるが、食わずキライにならずぜひ聞いてほしい。実際モダンジャズから始めると、かなりつらいモノがあるが、ルイ・アームストロングなど誰が聞いても大好きというジャズもあるから。自分は結構ジャズ聞いていると思っていたが、改めてこの本を読んでいると、いかに自分が知ったかぶりをしていたのだったのかと、赤面してしまった。

JAZZー愛すべきジャズメンたちの物語

JAZZー愛すべきジャズメンたちの物語

ビックリ、アルピノカラス

 金曜日の夜にテレビを見ていると、新潟県紫雲寺町にある野鳥の保護センター(傷ついた野生動物を保護、治療、野生復帰を支援する施設)で、なんと真っ白なカラスがいるというニュースを見た。そりゃ鳥は大好きだし、道ばたのカラスだってかわいいなと思っている自分が見に行かない訳にいかないじゃないか。そこで娘を連れて行ってきました。事前に地図を調べた(カーナビなどは当然ない)所、高速道路を使えば1時間くらいでイケルと午前10頃に出発。しかし到着は正午...途中で道を間違えた。
 とりあえず白いカラスを見るんだ、出発前に充電しておいたデジカメを持ってカラスのいるゲージにいった。いた、いたいたいたいた〜本当にいた。白い「ハシボソカラス]だ。ビックリ仰天。しかもご丁寧に二羽もいるよ。カメラにその姿を納めようと数枚撮ったところで「ビビ〜」電池が切れてしまいました。このオンボロめ。仕方がないので携帯でショボイ写真を撮って帰ってきた。くそ、今度行くときは前日にしっかり充電していくぞ。てか、そろそろ買い換えどきかもしれない。

 デジカメでかろうじてとれた中で一番写りのいい写真。実はかなり写真は苦手で、昔から自分のコンプレックスになっているのですよ。色が白いだけで鳴き声もカラスそのまま(当たり前か)のアルピノカラス。なんかつぶらな瞳がとてもかわいいです。もっとも、普通のカラスもよくよくみればかわいらしい目をしているのですが、野生のはよく見れるほど近づけないから。
 最後にビックリ情報。ゲージの所にカラスの解説があっったが、ソレによるとアルピノカラスは珍しいけど、いないことはないのだそうです。ただし「ハシボソカラス」のみで「ハシブトカラス」のアルピノは一羽も確認されていないのだそうだ。へえ〜へえ〜。
 この紫雲寺町にある野鳥保護施設「さえずりの里」には保護施設のほかに資料展示施設もあって、外観はかなり小さくてたいしたことなさそうだったが、中へ入ってビックリ。鳥の剥製がところ狭しと展示されている。百体くらいはあったのじゃないか?係員に聞いたわけではないが、ひょっとして、傷ついて治療に来た鳥たちのなかで、治療の甲斐なく死んでしまった希少なヤツを剥製展示しているんじゃないか。見たことない鳥がたくさんいて、まるで京極夏彦の「おんもらきのきず」(←漢字わすれた)を彷彿させる。
陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず) (講談社ノベルス)
 確かにこれだけの数があると圧巻なのだが、剥製というのは維持管理が難しいのだろう。かなり痛んでいるのも混じっている。うちにも数点カモやフクロウの剥製はあるのだが、やはりホコリなどの汚れがひどい。特に資料としてさんざん活用したフクロウなどは、当然工房におきっぱなしなので、ホコリだけでなく木のクズなどにもまみれている。エアダスターで吹き飛ばしたところ、古くもろくなっていた羽も一緒に吹き飛んでしまった...
 こういうところからも、剥製のかわりにバードカービングを飾る博物館が多くなっていくのであろう。ここにもバードカービングが展示されていたのだが、悔しいことに自分よりうまいぞ。
 つい3日前にテレビで紹介されたというのに、今日は休日だというのに、このさえずりの里に自分ら親子のほかにもう一組しか見学者がいなかった。どうなっているんだ。新潟県民は白いカラスが珍しくないのか?いや、そうじゃなくて今日の新潟県内は台風を思わせる猛烈な雨風が一日中吹き荒れていて、とてもじゃないが外出できる状況ではなかったのだ。ホント悪天候のなか二時間もかけてよく出かけたよ、自分。ソレもコレもただ「白いカラス」見たかった為だけだ。そんな自分につきあわされた娘はいい迷惑だったろうが、サスガに娘も白いカラスには驚いていた。ちなみに帰りは道に迷うこともなく、高速道路を使わないにもかかわらず、行きより割と早めに帰ってこられた。それにしても途中で何本も倒れたバス停を目撃してしまった。またバケツの水をひっくり返したような雨は、今年の地元の河川決壊を思い出させて、とてもドライブなんか行ける状況ではなかった。出不精の自分がよくっもまあ出かけたものだ。