岡田克也の本質

民主党の岡田幹事長は、8月3日の中国メディアの取材を受け、図らずも自分の正体を暴露してしまった。かって岡田克也は小沢や鳩山より好感が持てると思っていた。しかし、櫻井よしこ氏との対談で、彼は日本は無条件降伏と言ったので、櫻井よしこ氏が無条件降伏ではないと正したのに対し、それは見解の乖離でしょうと受け付けなかったのを見て、こりゃ駄目だと認識を改めた。無条件降伏をしたら何をされても文句は言えない。連合国側がドイツに対し無条件降伏を要求したので、和平派もそれは呑めないと講和を断念して徹底抗戦に廻ってしまい、その結果終戦が大幅に遅れた。その反省から日本に対し無条件降伏は要求しなかった。
そんな歴史上の事実を知らずに政治家が務まるはずはない。戦犯に対する見解も同様で、講和条約で日本は東京裁判の判決を履行する義務を負ったが、条約締結後日本は条約締結国と交渉し、同意を得て戦犯全員を釈放している。これで戦犯の名誉は回復され、戦犯は存在しないこととなった。しかし岡田は、A級戦犯先の大戦の罪人だと言った。
政治や国際関係は過去の事実や約束の上に立って進むものである。岡田は、連合国側は無条件降伏を要求もせず停戦、そして講和に至った歴史を覆し、歴史のネジを逆に廻そうとするのか。タイムマシンに乗って過去に遡り、歴史を書き換えようとするのか。講和条約締結国の戦犯全員の釈放に対する同意も無かったと、歴史を捏造しようとするのか。全く理解に苦しむ。かって明治政府は幕府が外国から借りた負債も全部返済した。これで日本は国際的な信用を得ることが出来、イギリスとの同盟に進んだのだった。イギリスが外国と同盟を結ぶのはこれが始めてで、その初の同盟国として何故日本を選んだのかと聞かれ、日本は信用出来るからだと答えたと聞く。それは明治政府が幕府の借金も国の負債としてきちんと処理したためにほかならない。政治とは、その時々の行為や約束などの事実を踏まえて次ぎの施策がなされ、現在が有るのである。岡田は認識を誤っているのか、無知なのか、或いは捻じ曲げようとしているのか知らないが、誤認識或いは無知ならば政治家の資格はない。捻じ曲げようとしているなら、そんな奴が権力を握ったら国民は迷惑する。
チベットウイグルの問題は中国内部の事情であるので内政干渉すべきでないと言う発言も耳を疑うが、そう言うなら同じ理屈で靖国神社問題も日本内部の事情なのだから、中国は干渉すべきでないと釘を刺すべきだろう。日本は干渉しないが中国の干渉には従うと言うのでは、お前はどこの政治家かと糾弾されても仕方ない。
結局のところ岡田の正体も小沢や鳩山と同類である。