「タイタンの逆襲」見たよ


ペルセウスは人間とゼウスの間に生まれた子供。クラーケンを倒して10年経ち、猟師として静かに暮らしていた。しかし天上では、かつてタイタン族から権力を奪い世界を支配していた神々が、人からの崇拝を失い弱体化。その隙にタイタン族が再び権力を手にし地上は地獄と化す。さらにハデスがゼウスを裏切り、神々と人類は滅亡の危機に。ペルセウスは神を、人類を救うため冥界へと向かうのだが…。

『タイタンの逆襲』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。


前作「タイタンの」は3Dで観たのですが、字幕しか飛び出ないということにたいへん落胆した記憶がございました*1ので、今作は3Dじゃなくて2Dで観てきました。


さて。
話はこの映画からすこしはずれますが、先日書いた「映画をたくさん観てもなにも変わらないというお話」というエントリーにこんなコメントが付きました。

一番あなたが主張したいと思われる、映画館で見たほうがいい云々が意味わかりません。
映画館で見たら下手したら借りるのの30倍くらいかかるし、いい映画は映像音響設備が貧しくても問題にならないってことじゃないの?金と時間は有限で、それと鑑賞する環境とに対する優劣は無い。

映画をたくさん観てもなにも変わらないというお話 - 子持ちししゃもといっしょ


「いい映画は映像音響設備が貧しくても問題にならない」っていうのははっきり言えば極論です。

観る環境に依存せず、どんな環境で観ても作品の印象に影響のない作品なんてないと思うし、逆にそういう作品じゃなければいい映画とは言えないというのであれば、この世にどれだけいい映画なんてのがあるんだろうと首をかしげたくなります。


作品にもよりますが、映画を観るという行為は「さまざまな出来事を追体験する」ことでもあります。
立体感のある音声や振動、さらに最近は3D映像の躍進もあって、映画が与えてくれる体験のレベルはどんどん高くなってきています。

劇場公開後にDVDが出るまでのサイクルがどんどん短くなり、そしてレンタルを利用すればそれらがたったの数百円という対価で観られるという現状において、あえて映画館まで出向いて高い料金で観る理由があるとすれば、より高い質の体験を得るためだと思います。

その視点で観ると、この「タイタンの逆襲」ははた迷惑な神様親子の親子ゲンカがもたらした厄災の過酷さを追体験できる作品でして、その迫力たるや真に迫る勢いでして終始圧倒されてしまいました。特に最初のキメラとの戦いやクロノスの復活後の戦いはおどろくほど臨場感たっぷりでして、まるでその場に駆り出されてしまったような緊張感とともに鑑賞しました。


ただ、上述のとおり映像はとてもすばらしかったのですが、肝心の物語がガタガタですべてが台無しになってしまい、作品としてはたいへん残念なものとなっていました。字幕しか飛び出なかった「タイタンの戦い」は3Dで観たくせに、3Dしか観どころのない「タイタンの逆襲」を2Dで観るという失態を犯してしまったじぶんをグーで殴りたいです。


(関連リンク)


公式サイトはこちら

*1:聞くところによると元々3Dになる予定じゃなかったのに急きょ3Dで公開することになったせいであんなふうになったらしいですが、でもまあガッカリでしたよ