ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

翻訳は難しい

それにしても、翻訳とは難しい作業だなぁ、とつくづく....(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120514)。
以前も書いたように、英語で直接読むならば、仮にわからない単語があっても、何とか類推していくのと、全体の内容をつかむことが第一義なので、数分で済むことであっても(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120424)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120505)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120516)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120525)、それを日本語にするとなると、かなり調べなくてはならず、短い文章なのに、1ヶ月ぐらい寝かせてあるものもあります。
例えば、最近のトルコとシリアの関係でも、ある資料では「戦闘機」とあり、朝日新聞では「空軍機」とあり、悩ましいところです。
専門家から見れば、相当意味が違うのでしょうし、文脈から見ても、(あ、しまった!)というところ...。
しかし、提出当時のギリギリの土壇場まで調べた結果では、「戦闘機」というニュアンスが最もふさわしいか、と。
インターネット時代の難しいところですね。しかも、時差というややこしいものがあります。
主人に言わせると、「あんまり完璧を期していると何もできないし、多分、パイプス氏だって、そこまで期待しているわけじゃないと思うよ。日本語だってそれほどわかるわけじゃないんだろうから、だいたいのところで切り上げて、後でミス修正として再提出するぐらいの気持ちでいいんじゃないか?きちんと訳したつもりでも、向こうには細かいことなんてわからないんだからさぁ。それよりも、1本ずつでいいから、できたものを逐一出していく方が、感じがいいと思うよ」。
そうでしょうかねぇ。一端、訳業を引き受ければ、細かいことは何もおっしゃらないパイピシュ先生なのですが...。
私が願っているのは、日本語訳は一つのきっかけであって、パイピシュ先生のお考えに興味を持っていただく導入口。正確に引用されるのであれば、是非、パイピシュ先生の英語本文に向かってくださいね、というところです。

昨晩も2本、提出した訳文があります。一ヶ所、どうしてもうまく訳せない部分があって、インターネット辞書を使っても、かえってくだけ過ぎてニュアンスが合わず....ドイツ語やフランス語やスペイン語訳が先に出ていたので、それを見てやっと(あ、そうか!)と判明した次第(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120618)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120621)。特にドイツ語は、格変化がきちんとしているので、わかりやすいです。それにしても、日本語って、自分が思っているほど、発達した電子辞書を持っているわけじゃないのですね。いかにも自信たっぷりに説明してあるサイトがありますが、要注意!

パイピシュ先生は、内容から「日本が果たしている役割を考えると、(訳出してくれて)ありがとね」と即座にお返事。なかなか微妙な問題で、ハイパーリンクが多く使用されていて、1ヶ月前に、だいたいの訳文はできていたのですが、提出前に一つ一つ確認するのに、相当の時間がかかりました。

「いいんだよ。パイプス氏が頼んできたんだから、日本語にして出せばいいよ。あまり考えていると、本当に何もできなくなるよ」と主人。そんなものでしょうかねぇ。
それにしても、「どうして、パイプス先生に関して、変な批判が相次いでいたんだろうね?」と私。
「そりゃ、ユダヤ系だからだろう?一般に、ある固定観念というのか、イメージがあるからさ。それに基づいて、ちょっと有名になると、足を引っ張るヤツが出てくるんだよ。アメリカなんて、よくある話じゃないか」。
え〜!知りませんでした。って、前にも似たような話がありましたが(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120410)。
余程、私はぼんやりなんでしょうねぇ。でも、その茫洋としたところが、もしかしたら身を助けている面もあるのでしょうねぇ。