『昭和のロケット屋さん』を読んだ

いやあこれは面白かった。 「ロケットまつり」で当時のスタッフを招き繰り広げられたトークを収録した本ですが、こんなネタ載せてええんかというネタが満載で最後まで飽きさせません。 というかこれがまだ「出してもいいネタ」だとすると… さらに、その場に持ち込まれた衝撃の実録映像とともに繰り広げられるトークなどを収録したDVDがまた最高のデザート。 是非シリーズ化して欲しいところですがどんなもんでしょう。
航空技術開発を封じられ物資の不足する敗戦国日本が冷戦さなか、軍事技術と紙一重のロケット開発に成功したのは良くも悪くもそういう何も無いようで実は広々とした環境と、この奔放さがあってのものだったと思えます。 あと運w これら1つでも欠ければ、世界で4番目に人工衛星打ち上げを成功させることは出来なかったかもしれませんね。
文字通り鉛筆のようなペンシルロケットから初めて半年も経たないうちにベビーロケットで1kmを超え、ペンシルの約5年後にはカッパロケットで高度200kmの宇宙空間まで飛ばし、科学観測ロケットのラムダで何千kmへと高度を伸ばしているうちにそのまま衛星を打ち上げてしまったのがペンシルから15年後。 しかも「ミサイル開発」との批判をかわすため、すったもんだの末に誘導装置無しの軌道投入w この世界珍記録はいまだ破られていないようです。
このとてつもない開発の現場で一体どんな面白い事が繰り広げられていたか、もっと聞かせてくれと思うのが正直な感想ですw


昭和のロケット屋さん―ロケットまつり@ロフトプラスワン (Talking Loftシリーズ)
出版社: エクスナレッジ(2007/12)