「核兵器廃絶と原発ゼロ―関連と区別」――月刊学習7月号・川田忠明さんの論文「原水爆禁止2012年世界大会の歴史的意義」を読んで整理できたこと(覚書)
今年も8・6まであと一か月余り。
「核兵器のない世界」の合意にむけ、世界的な努力が行われている中での今年の夏のとりくみ意義はかつてなく大きいものがあると感じています。
とりわけ今年は原発ゼロにむけた運動が高揚しているだけに、この関連をどうとらえ、どう相乗的な推進をはかり双方の力にするか、関心事です。
「月刊学習」7月号・川田忠明さんの論文「原水爆禁止2012年世界大会の歴史的意義」は、その関連部分がバッチリ解明され、この問題の見方が整理できました。
●核兵器と原発は密接な関係がある。
核エネルギー利用の歴史、核兵器製造の点、反核世論対策として導入された日本の原発の問題等々。こうした密接な関係から反核運動は原発ゼロをめざす運動との連帯に力を注いでいる。
●同時に、核兵器は原発とは異なり、最初から大量破壊と無差別殺戮を効率的におこなうことが目的であることが異なる。
ゆえに、告発の方法、実現の手立てと道すじ、要求を突き付ける相手、共同の一致点などは異なる。
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核兵器廃絶の運動は被爆の実相を広げながら、核戦争阻止、核兵器廃絶、被爆者援護・連帯を一致点に、諸国政府まで含めた共同をつくり、条約で禁止・廃絶することをめざしている。
原発ゼロの運動は原発の危険性と政府の問題点を明らかにし、原発をなくすことを一致点に、政府に決断を迫る。
昨年の広島市長平和宣言やNPT再検討準備委員会のマスコミ報道で私は、両者の混同というか、座りごごちの悪い印象を持っていました。だからこの整理はたいへん参考になり、スッキリしました。
いずれにしても核兵器廃絶と原発ゼロの運動を発展させることが大事なわけで、双方の願いを現実にするために力をつくす決意です。
核兵器廃絶と原発ゼロ―関連と区別.pdf