自治体のブログ活用について

 ちと言及が遅くなりましたが、三重県の「e-デモ事務局」さんが、テスト版としてですが、ブログを始められています(12月2日から)。
http://blog.livedoor.jp/edemo/


 ホームページ、掲示板、メールマガジンなどとは異なるメディアの活用として、ブログを使った情報発信の試みは、まだまだ自治体関連では(私は)見たことないもので、けっこーオモシロイかなと思うところです。
 なお、そのブログ開設の趣旨を記したエントリは、次のとおり。
e-デモ事務局ブログ(テスト版):e-デモ・ブログ(テスト版)始めてみます

 その一部を引用しますね。

三重県では数年前から「1課(今では「室」)1ホームページ」を推奨していますが、ホームページのメンテナンスは、やはり作業負担的に小さくない。
いきおい、更新サイクルは伸び、市民の注目を集めず、それ故にまた更新時期が先送りされる・・・という悪循環に陥っています。
そこで、blog(ブログ)に注目するところです。
ブログならば、メールを書く程度の負担で、日常的な情報提供が可能となる。
さらに、ブログの機能として「コメント」と「トラックバック」・・・とくに「トラックバック」=「参照の通知」に注目します。
「コメント」は、その匿名性において電子会議室とあまり変わらないと思われますが、「トラックバック」は、継続的に意見を発し続ける「自律的な市民」のブログ同士が、インターネット空間の中でコミュニケートする、まったく新しい議論の手法です。

 このうち、ブログの活用により、「日常的な情報提供が可能となる」ことには、【情トラ】も同意です。ホームページやメールマガジンとは違って、まさにメールを各程度の負担で更新できるのが、ブログの強みであるわけですし。
 また、掲示板では「その掲示板における議論の流れ」がどうしてもあるわけで、その流れと独立した個別の記事を情報提供として載せようとしても、やはりムズカシイ。それに対して、ブログではそもそも独立した個別の記事を掲載することこそが、その特性といえる面があるわけですから、ホントに「日常的に(=カンタンに、その時機を逃さない)情報提供が可能となる」と考えられるトコロです。

 なお、自治体のオフィシャルな情報発信ツールとしてブログを使うときに、【情トラ】が最も適していると思う情報は、自治体運営のWebサイトの「新着情報」ですね。これこそ、カンタンに、時機を逸することなく提供できないといけない情報ですし、また、現在の「新着情報」では単にその情報を読むだけですが、ブログとすることにより、読み手が各記事にコメントをつけることができるとの利点がありますから。


 ただ、やはり、そうした議論にとどまることなく、つまり、「ブログは、オフィシャルな情報発信ツールとして使えるか?!」ではなく、「ブログは、オフィシャルな情報『循環』ツールとして使えるか?!」との副題をつけていただきたいのが、【情トラ】の個人的な(勝手な(!?))希望。特に「トラックバック」を、

継続的に意見を発し続ける「自律的な市民」のブログ同士が、インターネット空間の中でコミュニケートする、まったく新しい議論の手法

として注目されているなら、行政からの「発信」だけではなく、行政と市民の「対話」を行うことにより、情報を「循環」させ、よりよいモノをつくりあげていくツールとして使えるか!? ってことも検討してみる価値があるはずです。

 具体的には、たとえばパブリックコメントは、ブログを活用して、議論ができるのではないかって、私は考えているところです。

    • 行政からの「ある政策(案)に関するエントリ」に対して、住民が「ある程度まとめたエントリ(=意見)」をトラックバックする。
    • それをまた行政が読んで、または、他の住民が触発されて、「新しいエントリ(=案や意見)」をまとめ、それぞれにトラックバックする。
    • そうしたヤリトリを通じて、よりヨイ「政策(案)」を練り上げていく。

ってなことが、できないかなぁ、できたらいいなぁ〜、いーや、できるはずやでっ、な〜んて考えているわけです。


 この考えに類似した実際の事例として、【情トラ】が知るところでは、次のようなものがあります。
http://www.rieti.go.jp/it/elife/index.html
g:hatena:keyword:はてな住所登録パブリックコメント

 また、勝手ながら、【情トラ】個人としても、三重県の「新しい時代の公」推進調査報告書(案)に関するパブリックコメントを検討するうえで、次の2つを主従関係的に使っているところです(※もし、従側の、本ブログのエントリに、コメントやトラックバックがあれば、主側の会議室に反映させたいと考えていたりもしています。)。
http://www.e-demo.pref.mie.jp/map/index.php?con_no=61
【情トラ】パブリックコメント017/情報共有

 こうした試行は、試行でしかないかもしれないわけですが、決して無意味なことではないはずです。

 さて、如何あいなりますことか??


※e-デモ事務局さんへ
e-デモ事務局ブログ(テスト版):e-デモ・ブログ(テスト版)始めてみますのエントリは、「e-デモ事務局ブログ(テスト版)」の「Links」に掲載されたらいいのではないかと思っているのですけど、どうでしょーか??