東京湾 潜って見に行く 2軍戦@イースタンリーグ 東京ヤクルトx千葉ロッテ

東京ヤクルト 7 - 1 千葉ロッテ
8/8 袖ヶ浦市営球場 観衆1,500人

ロッテのファームは千葉県内でいくつか遠征をする。今年から船橋市で3試合加わったが、以前から遠征をしているのが成田市柏市、そして袖ヶ浦市だ。
かずさマジックの本拠地・君津市のふたつ隣りにある。木更津市君津市、富津市と合わせて「かずさ4市」とも称されるこの地域は、一時市町村合併の話も持ち上がったほど密接につながっているらしい。ただし場所で言えば千葉より先で、市原のさらに先にある。遠くてなかなか足が向かなかったのだが、実はあの東京湾アクアラインをくぐる路線バスがあることを最近知り(恥ずかしい限りだ)、おまけに途中袖ヶ浦を通るという。なので、アクアラインバスに乗るという目的を兼ねて行ってみた。

横浜駅東口バスターミナルから日東交通の観光バスに乗り約40分。東京湾アクアラインはトンネルに入ると本当にまっすぐな道で、それも結構あっという間に東京湾を渡ってしまう。途中バスの右側を見ると、高い防球ネットが見える。新日鐵君津球場かと思っていたが、あの高さからするとゴルフ練習場か。
高速のインターチェンジを降りるとすぐに袖ヶ浦バスターミナルに着く。といってもまわりは住宅街でとくに何もない。地図にしたがって川を渡ると、まったく普通の住宅街に潜り込む。しかしじきに道に赤いコーンが立っているのを目にする。おそらく駐車禁止の印だろう。
ただし、前後に歩く人は全くいない。試合開始2時間近く前だからかもしれないが、他の人は車か袖ヶ浦駅から来るんだろうか。
住宅街の途中に野球場が見えてくる。駐車場が脇にあるが、埋まっていない。しかし球場正面に近づくと人が増えてきた。

球場前は出店がかなり多い。臨時のお店もあるが、プロのテキ屋さんの屋台もある。スタジアム外でよく見る軽食の他に、弁当やら何やらいろいろなものを売る出店があった。あとロッテのグッズの出店も。帽子を持ってこなかったので、買ってしまおうかと思った。

キップは3種類で、ネット裏指定席が2000円、内野自由席が1500円、それと外野席。僕は1500円を払って4時の開門と同時に入った。しかし、まだまだ客は少ない。船橋の開門前のときはもっともっと客がいたのだが。

ちなみに入口に無料のメンバー表が置いてあった。ただのコピーのメンバー表はラグビーの大学リーグではよく見かけるがプロ野球では初めて見る。しかしこれ1枚きりあっただけでも重宝するものだ。ちなみに、ロッテのリストは最終学歴だけでなくその後の所属チームも書いてくれていた。


5時になりメンバー発表となるが、ヤクルトの先発が成瀬善久とアナウンスされ球場がどよめいた。それと4番にはミレッジ。遠征時はこういう名のある選手がコールされると沸くものだ。子供連れも多かったがテレビで見たことのある選手がいたほうが楽しいだろう。
開始近くになり、どこでも恒例の「市長さんの挨拶」があるのは良かったが、「続きまして」県議さんと市議さんと挨拶が長い。船橋の時は市長さんだけで、その挨拶も簡潔にしてわかりやすかったので、あっちの方が良かった。

思った以上に客の入りが少ないなか試合が始まる。ただし、開始後も少しずつ人が入ってきている。この試合は5時半という中途半端な時間に始まったので、ひょっとしたら6時と思った人もいるのかも。
で、大部分は千葉ロッテの応援だが、昨年までロッテだった成瀬にロッテ打線は中盤過ぎまでほとんど仕事をさせてもらえず、なかなか試合が盛り上がれなかった。ライト芝生にはロッテのサポーターもいたが、千葉マリンで一軍ソフトバンク戦があり(あっちは3万人超え)、多いというわけでもない。ちなみに「浦和マリーンズ〜♪」とコールしてた。

ヤクルトはロッテ先発の植松優友が制球がいまいちなのを逃さず序盤で2点をリード。5回にも星野雄大、川上竜平の連打で4-0とする。ロッテは3回に連打で無死1、2塁とするも、高濱卓也青松敬鎔を連続三振にとられ少ないチャンスを生かせず。青松は、同世代の成瀬に三振を喫してかなり悔しそうだった。

この野球場はほんとうに住宅地の真ん中にあるので、鳴り物は禁止のはず。外野でサポーターがコールしている以外はすごく静かで、ヤクルトの攻撃のときなどセミの鳴き声のなか打球のカーンという音が響き、いかにも夏のファームという感じがする。

レフト芝生には、団地と松の木を背に子供達が遊ぶという光景。ちなみにこの日のレフトはミレッジとハフマンなので、「ボールください!」と叫んでも通じません。
完全に夜になってからグラウンド内を見ると、全体的に暗い。シャッタースピードが他より遅くなってしまうので、光量が少ないんだろう。そういやまわりも街灯が少なめ。途中屋台に出ると雰囲気がお祭りっぽい。ちなみに夕食はから揚げ弁当550円を買ったが、ボリュームが凄い。地元の弁当屋さんみたいだが、この量はありがたかった。ちょっともたれたけど。

午後8時ごろにアナウンスがあり、「近隣で花火が上がります。打球の行方にはくれぐれもご注意ください」ときた。いったいどこだろうと思っていたら、ネット裏の真後ろで花火が上がり出した。ただし高さが低いので、ネットうら最上段からでないと見えなかった。花火の音がドンドン上がって、選手は気が散らなかっただろうか。見ているほうは楽しいけれど。

で、試合のほうは成瀬が降板した後の8回裏にロッテは荻野貴司が先頭で出たあと、脇本直人のタイムリーでようやく1点返す。しかし9回表にヤクルトが2点を追加し、ワンサイドとなってしまった。5時半と早めに始まったナイターだったが、すでに3時間以上経過し、9時近くなってきたので撤収することにした。アクアラインのバス自体は10時台でもあるので、便はいい。電車で帰る人は本数はどうだっただろう。
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去年までの記録を見ると、ここ袖ヶ浦では巨人戦であったことが多く観衆は2500人くらい来ていたようだ。それが今年は土曜ナイターで晴れという条件の良さを持ってしても例年より1000人少なく、スタンドでも「少ないよね」という声が聞かれた。
もし条件が許せば、ベイスターズを呼ぶのはどうだろう。ロッテ主催試合であるが、アクアラインのバス利用とセットで横浜のファンにアピールしても良いと思う。横浜駅から球場正面まで50分であり、横須賀スタジアム正面までの時間と実はそれほど変わらない。