新潟の新しい特産品を目指して
新潟県内は、低温と日照時間の少ない状態が続き農作物に
影響が出ている。
8月に入り19日までの新潟市の真夏日は13・18・19の3日間。
近くのホームセンターでは、顧客から農業についての相談を
受ける専門スタッフの「農業アドバイザー」を増やし、農家や園芸愛好家の支援に力を
入れている。
新潟県内で「黒埼茶豆」や「ルレクチエ」や「越後姫」のような特産品作りを目指す若者の
取り組みが新聞に紹介されており、それらの畑めぐりに出かけた。
・アロニア栽培(新潟市江南区茅野山:8月16日)
新潟市江南区亀田地区で県内では珍しい果実「アロニア」を地元の特産品に育てようと、
ことしから栽培に取り組む若者たちがいる。
アロニアは、バラ科の低木でチョークベリーともいう。
ブルベリーに似た1センチほどの黒い実が生る。
栽培するのは、亀田農業者会議メンバーの若者約20人で計約500本の苗木を植えた。
16日、メンバーの1人茅野山の土橋和夫さんの畑を訪れた。
土橋さんは「ことし初めて植えたばかりでやっと実が生りだしました。仲間と協力し
将来的には収穫量を増やして、生産・加工・販売まで全部地元でやりたい」と。
・翠王(すいおう)栽培(新潟市北区横土居:8月15日)
葉と茎を食べるサツマイモ「翠王」の出荷が始まったと新聞に。
終戦直後の食糧難のときに、サツマイモの茎を食べた記憶があるが、サツマイモの葉と
茎がスーパーで売られ食卓を飾るとは。
新潟市北区横土居では「農業組合法人ファーム横土居」の農家約25軒が、ことし初め
て試験的に約5アールの畑に「翠王」の試験栽培を始めた。
翠王は、独立行政法人「九州沖縄農業研究センター(熊本県)」が2004年に開発した
品種。
畑で農作業をしていた老女は「まさかサツマイモの葉と茎が食べられるとは・・・」と。
畑の脇に「とよさかダチョウファーム」と書かれた看板が立ち、柵の中にダチョウ8羽と
ニワトリが多数飼育されていた。
・パワーリーフ栽培(新発田市御幸町・8月8日)
新鮮野菜パワーリーフは、新発田市が発祥の地と新聞に。
パワーリーフは、南米原産のツルムラサキ科の植物。
多年草でカルシュウム、亜鉛などが豊富に含まれ大正時代に漢方薬として渡来した。
新発田市の種権種苗店が新種改良し「パワーリーフ」と命名し4月から発売した。
店内には、鉢に入った高さが2m以上もあるパワーリーフが売られている。
木には「パワーリーフ」と書かれたシールが結ばれている。
店員さんは「葉っぱの部分をさっと湯がくと、ぬくめりが出て、メカブやキクラゲのような
独特の葉触りが楽しめ、てんぷらにしても美味しいですよ」と。
パワーリーフは虫もつかず、他の植物の近くに置くとそれも虫がつきにくくなるという。
・ラズべリー栽培(白根市堀掛:7月7日)
新潟市秋葉区の園芸農家の斉藤亮一(62)さんは10数年前から観賞用のラズべリー
を栽培し出荷していた。
今回仲間4人と新潟市南区堀掛の休耕田約1ヘクタールを借り「食用ラズべリー」の
栽培に乗り出し新潟の特産にしょうと頑張っている。
植えられているラズべリーは、赤い実を付けるインディアンサマー・黄色い実を付ける
ファールゴールド・黒い実を付けるブラックラズべリーの3種。
1株から初夏と晩秋の2回収穫ができる。
今年は全体で約5トンの収穫量を目指す。
将来は法人化し加工も手掛けたいと。
故郷上越市上島ではイタリアの丸ナス「メランツァーネ・ヴィオレッタ」を上越の特産に
しょうと農家の人たちが取り組みを始めた。
農家の若者らが新潟の新しい特産品を目指して今日も頑張る。
翠王の出荷始まる (イラストを模写)