数学ガール上(原作 結城浩 作画 日坂水柯)

ちょっと気になったので買ってみた。
これでも、ことひとさんは大学のときに数学科でねぇ……と思い出話にひたってみる。
あー、大学の時、ミルカさんがいたら、もっとまじめにやってたね!
というより、テトラちゃんでも……


という戯言はさておき、数学のお話。
実は、原作はSchatzkisteに置いてあったのをちらっと読んだことあるんですけど。
でも、こうしてマンガにすると、よりわかりやすいなーって。


数学って、中学高校と嫌われ者だし、実際に直接使えるところなんてほとんどないから、
人気がない科目の代表的なものかもしれないんだけど、
本当は、とっても素敵なんだよ?
有限と無限の間を自由に旅して、いくつもの世界の扉を簡単に開いていくっていうのは、
数学の自由な発想から生まれるんじゃないのかな?


そして、ちょっと強引かもしれないけど、数学の考え方っていうのは、
いろんなところに使えると思う。
例えば、ボクが専門の教育も受けていない、まともに哲学書も読んでないのに、
そこそこ小説について考えたりできているのは、数学の概念で理解している、
というのがあるからだと思う。
まぁ、その分、他の人に説明するのが難しいんだけど。

繰り世界のエトランジェ第四幕青のラメント(赤月黎)

繰り世界のエトランジェ 第四幕 青のラメント (角川スニーカー文庫)

繰り世界のエトランジェ 第四幕 青のラメント (角川スニーカー文庫)

「壱鬼討殲」と書いて「いっきとうせん」と読む! な中二病前回なシリーズ。
今回も絶好調?


裏切りと絶望が醍醐味のシリーズだけど、今回はそれほどでも?
主人公たちが精神的に強くなってしまったからかなぁ……
そう言う意味では、普通のシリーズになりつつあるのかもしれない。
いや、これが一般的なのはわかってるんだけど。


とりあえず、表紙の冥にどきどきしつつも、ヒロインはカタナだよね!?と思わずにはいられない今日この頃。

ファミリーポートレイト(桜庭一樹)

ファミリーポートレイト

ファミリーポートレイト

次はGOSICKの番だろう! と思いつつも、直木賞受賞後初の長編。


これは……とうとう踏み込んだか……と思う。
赤朽葉のようなスケール感や、私の男のような圧倒的なものはないんだけれど、
そのかわり、業──そう、業が感じられる。
小説を読むこと、そして、小説を書くことの業が。
その意味では、青年のための読書クラブに通じるものがあるのかもしれない。


南の方に隠れ住む異形の青年たち、文芸病棟の患者、
その病は決して治ることなく、深々と胸の奥に巣食い続ける。
黒く、内に籠るように爆発する情念。
一行ごとから、一語ごとから、一文字ごとから滲み出る澱のような思考。


あぁ、これは覚悟だ。

[Today's tune]Ripcord/Radiohead