唐沢俊一検証blog

唐沢俊一氏の検証をしてきたブログ(更新は終了しました)

スプーンおばさんはどうなる。

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 藤岡真さんが指摘されているが、「裏モノ日記」10月30日はヒドい。とうとう日記でもコピペか…。コピペじゃないとしたら、本を読み進めているはずなのに感想がまるで変わっていないということになるので、やはり問題があるな。
 だが、この日の日記は他にもツッコミどころがある。

などと書いているうちにT誌の依頼原稿、今日までだったのを
忘れていた。明日急いで書かないと。

今夜は劇団ノーコンタクツの『ドラゴノクエスト』初日を
観に行く予定。ここの主催者の麻見拓斗、出演の松原由賀の
お二人は11月には私の芝居に客演してくださる。
と、いうことでてっきり当然のごとくフライヤーのはさみこみは
しているもの、と思ったのだが、ノーコンタクツに問い合わせて
みたら来ていない、とのこと!

あわててルナの担当者に連絡とったら、今回、意識からヌケていた、
というのでちょっと呆れる。客演がここしかないのにここがヌケて
いたのではスッポヌケではないか。少し態度硬化させて叱っておく。
こちらも確認を間際までしなかったのが悪いが、まさかやってないとは
思わなかったのである。

 他人のことを言えないうえに、唐沢俊一の本業は一体何なのかと改めて考えさせられる事件である。「今日まで」の原稿を「明日急いで」書くのもいかがなものか。まあ、唐沢俊一が締め切りを守れないのはとっくにわかっていたことだが(たとえば、『ラジオライフ』の原稿は月末締め切りだが、『裏モノ日記』を見る限り唐沢はほとんど守れていない)。せめて仕事が早ければ…。


 さて、藤岡さんといえば、ブログで『奇人怪人偏愛記』(楽工社)のパクリを追及されているのだが、実に驚くべき数のパクリが発見されたので呆れてしまった。詳しくはリンク集から御覧になっていただきたいが、唐沢俊一の本にはパクリがつきもの、という姿勢であたらなくてはいけないという思いを一層強くさせられた。「ゴッドハンド」藤村新一が発掘した石器と同じだ。さらに検証を進めれば『検証本』で盗用編パート2ができるかもなあ。1冊でも十分凄いのに。
 で、自分も藤岡さんの後追いで『奇人怪人偏愛記』をチェックして、パクリではないが気になったところがあったので指摘しておく。P.209〜210より、スプーン曲げについて書かれた文章。

 それにしても、と、当時から私は首をひねっていた。「なんでスプーンなのか?」
(中略)
 深読みを許してもらえば、スプーンは唇にくわえられるもの、である。とくに口唇期から完全に脱しきれていない時期の男性にとって、フェラチオをされるペニスに最もイメージが重ねられる。夢の中でスプーンでする食事は、セックスの露骨な象徴とみていいだろう。
 そのスプーンが曲がり、あるいは折れる。これは羅切、断種のイメージをストレートに表したものとは言えないだろうか。
 関口淳のバックには、マネージャーとして彼をマスコミに売り出した父親が、影のようにつき従っていた。清田益章もまた、ほとんど彼の信者とも言うべき父親の意識の下に幼少の頃からおかれ、その無邪気とも言える息子信仰に、逆らえないながらもやや辟易している姿が前述(引用者註 森達也の著書)『スプーン』で描かれている。
(中略)
彼らはみな、父親の影響下から脱しようとして脱しきれないまま成長してしまった。
 自分の人生が、そのごく初期に自分のものでなくなり、さらに周囲の大人たちが金と名声にかられて醜い姿をさらけだす中で思春期を迎えた彼らが、自分をこの世に生み出した父親という存在を、自分もろとも抹消したい、という破滅願望に向かうのもまた、ごく自然な成り行きだろう。
 彼らは一様に、超能力を発揮しはじめた初期の頃は、鉄パイプやフライパンなど、さまざまなものを“曲げた”と証言している。だが、やがて、それらには“念がこもりにくい”などの理由で向かい合わなくなり、ただひたすらにスプーンを、スプーンのみを、延々と曲げ続けるのだ。スプーンへのこだわりが、実は彼らの内面での葛藤を表している、とはとれないだろうか。

 
 単純に「スプーンはペニスを象徴している」などとするならまだ理解できなくもない。「形状が似ている」くらいのこじつけならアリかもしれない。しかし、口唇期を無理に関係させようとするからおかしくなっている。口唇期というのは口から快感を得る時期のことなのだから、「口唇期から完全に脱しきれていない時期の男性」が「フェラチオをされるペニス」を連想するということは…、話がおかしな方向に行ってしまいそうで心配になる。だいたい、関口淳にしろ清田益章にしろ初めてスプーン曲げをしたときはまだ小学生だったのだからフェラチオという行為自体を知らなかったと思うのだが。あと、スプーン曲げをブームにした張本人であるユリ・ゲラーと父親との関係を指摘していないのもおかしい。
 それから、スプーン曲げはメタルベンディングと呼ばれるマジック(と言っていいのかな)の一種で、スプーン以外にもフォークを曲げるものもある。フォークも「唇にくわえられるもの」なんだろうけど。

 昔、呉智英も「なんでスプーンなのか?」というテーマで、民俗学の文献にあるひしゃくには霊的な力があるという話との関係を論じていたけど(なお呉智英はオカルト否定派である)、あっちの方が面白かったなあ。
 ついでに指摘しておくと、「断種」よりは「去勢」の方が適切なのでは。

 それから、『奇人怪人偏愛記』には関口淳が『週刊朝日』1974年5月24日号で不正行為を暴かれたことについて、

スプーンを畳に押しつけて曲げているところスクープされて(原文ママ

としているが(P.208)、関口淳はスタジオの床にスプーンを押し付けたのを見つかったのである。当時『週刊朝日』の副編集長だった稲垣武によれば、関口少年は実験の時にペンキで白く塗られたスプーンを使用したのだが、実験の後で調べてみると、床には何かを押し付けたような白いペンキの跡が残されていて関口少年が不正をしたことは明らかだったという。…畳じゃ柔らかくてスプーンを押し付けても曲がらないんじゃないかなあ。なお、この時、関口淳は針金も曲げている。


 ふと思い出したが、唐沢俊一宇宙戦艦ヤマトのデザインが女性的であると書いていたことがある。…精神分析もやめておいた方がいいのでは。


作詞・松本隆、作曲・筒美京平だったのか。


※一部追記しました。

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