蒸気機関車(調兵山鉄法線)

日本では、SLの復活運転がニュースになっているようですね。こちら、現役SLに乗りに行ってきました。先月、学生と一緒に行った、調兵山の鉄法線。明日の月曜日は、端午節でお休みなので・・・

まず・・・、準備

前回来た時、時刻表を映してきたので、それを元に大明daming線の手書きのダイヤグラム(時間を横軸・距離を縦軸に取って、列車が斜線で表される図表)を作っておきました。調兵山〜三家子は、三家子で分岐する他の2線(大青線・王千線)の列車も走るので、書き込んでおきました。昔は、ダイヤグラム国土地理院の5万分の1地図があれば、事前に撮影地のイメージを浮かべることができましたね。鉄嶺バスターミナルに着いてから、調兵山行きのバスを見つけることができるか心配だったのですが、先日行った時と同じ場所にバスがいて、すぐ乗れました。行き先を書いた大きな紙をフロントグラスのところに置いているのでわかります。

調兵山駅にて、一喜一憂?

着いた調兵山のバス停は、駅から遠い所。だいたいの方向はわかったので町歩きしながら駅へ。まず、駅から少し行った所で、13:44着の列車を撮ろうと場所探し。いいカーブなんだけど、線路脇の斜面がゴミだらけ。なんとかポイントを決め待つことしばし。「プァーン」という警笛はDL? と思ったらDL単機が来る。ホッとしたのもつかの間、またしても「プァーン」。えっ?ウソ? やって来たのはDLに引かれた列車。あ〜あ、ついにSLは廃止になってたのか? あ〜あ、もうしょうがないか。一応、乗るだけ乗って大明まで行ってみるか・・・というのも、先月来た時と同じ。駅に戻ると、13:56着の王千から列車が来る時間。跨線橋の上で見てると、「プァーン」ととも「ボーッ」と、「ボッボッボッ」。えっ? 急いでカメラを出して、駅に進入する列車を動画で収めました。もう、一憂→一喜でした。ということは、王千線に運用が変わったのか? 機回り線を回って、給炭機で石炭を積む所も動画で収め、客車に乗ろうとして、車掌さんに(車掌は全員女性で、1輌に一人ずついる)「王千行き」かと訪ねると、「大明行き」だと言う。王千行きは向こう、と隣の列車を指す。じゃ、あの蒸気機関車はどっちに行くの?と訊くと、知らないと言われた。ただ、状況からいって、この客車に連結するのは明らかで、とするとやっぱり大明線に運用してるってこと? さっきは、ダイヤが乱れて前後して到着した? いろいろわからないことだらけ。ともかく、この後、大明行きになることは確か。予定どおり、この列車に乗って、大明まで往復することに。

大明Damingへ

ついに、蒸気機関車牽引の列車に乗りました。イベント列車じゃありません。これ、中国が社会主義国で、炭鉱を中心とした国営企業の鉄道だから残っているということ。全線1元で、大勢の乗務員や駅務院が働いてて、昔の国鉄の「赤字係数」でいったら、100円稼ぐのに数万円かかっているんじゃないか?写真は「大明」駅に到着したところ。先月来た時と、機関車の向きが反対で、往路が逆行運転。ターンテーブルはないけど、線路がデルタ(△)状のところが随所にあるので、運用によっていくらでも向きを変えられる。「駅前通り」から見たのが下の写真。周囲は煉瓦の塀が続く農村風景で「農村」そのもの。機関車の後方に炭鉱のボタ山も見えます。歩くこと10分。途中、鴨が遊んでたから写真を撮ってたら、おじいさんに話しかけられました。農村の人は更に聞き取れないんですが、のんびりしゃべるので、なんとなく通じる気がするのがいいです。

大明Damingの街

でも、道の回りはゴミだらけ。ここは「アジア」だと実感。どこかでみたような感覚に襲われます。東南アジアや南アジアと、基本的に変わらない。変わらないどころか、突然、街に出てビックリ。ここはどこ? 道路の両側の屋台とトゥクトゥク。極めつけは、このマーケット。もう午後4時で、終わりのようでしたが、コンクリート打ちっ放しの販台には山のように商品が積まれるのでしょう。今日は特に暑く、カンボジアとかバングラですって言ってもわからない?・・・ ってほどではないか。

大明〜調兵山

駅に戻って、また調兵山まで1時間の汽車旅。約1時間半の停車時間があったので、大明の街を散策出来てよかったです。もちろん、大明(さっきの街)〜調兵山のバスがありました。後でわかったことですが、鉄嶺から大明行きのバスも出ているようでした。・・・これは、もう一度、撮影に来ることを想定しちゃうから、気になるのですね。「乗る」と「撮る」を両立するのは難しい。「撮る」ための足が必要だからです。沿線は平坦で変化に乏しいですが、短い鉄橋もあり、防風林あり、背景にボタ山あり・・・、撮影ポイントもいくつかあると思いました。勾配はほとんどないものの、発車の時や鉄橋の前の上り坂はそれなりに煙吐きますし。