「倭人、時をもって盟すること有りや」

 文明論と史論 - Backlash to 1984で書いた拙文に、saitoさんとhazama-hazamaさんからトラックバックをいただいた。そこであらためて考えたことを述べてみようと思う。それにあたって、まずは史論の続きとして、hazama-hazamaさんのブログでのご意見(http://d.hatena.ne.jp/hazama-hazama/20061227#p1)、これから先に取り組んでみたい。hazama-hazamaさんがここでアナール派と言い、なかんずくブローデルを挙げたことにより、言わんとされたいことが明瞭に私には伝わるように思った。そう言われてみれば、なるほど、どのような批判であるのか、よくわかるように思えたのである。そこで、である。hazama-hazamaさんの次のエントリでは三国志の世界が取り上げられていることから、私は表題の話題を取り上げてみようと思いたった。私は中国史については深く取り組んでおらず、三国志の世界にも熟知していない。曹操呂布袁紹…といった名前を見て、むかし漫画で読んだ記憶が蘇り懐かしい気がしたが、私はその程度である。おそらく私がこれから書くことは、hazama-hazamaさんにとっては既知の話題かもしれない。あるいは初耳でも、私よりよほど人物像や時代背景について生々しく感じられることかもしれないという期待もある。とはいえ、この話題に不案内な読者にもわかるように書きたいので、基礎的なことも省略せずに述べるから多少は回りくどい書き方になることを、あらかじめご了承いただきたい。

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