「銀河帝国の崩壊(Against the Fall of Night)」は、ロバート・A・ハインライン、アイザック・アシモフと共にSF界のビッグ・スリーとして数多の著作をものしたイギリスの作家アーサー・C・クラークの初期の作品である。 少年時代から天体観測を趣味とし、またSF小説を読みふけるなど科学に対する興味の深かったクラークだが、進んだのはグラマースクールで、その卒業後は公務員として年金の監査に従事。 しかし第2次世界大戦が勃発するとイギリス空軍のレーダー技師となり、除隊後にロンドンのキングス・カレッジで物理学と数学を学び、自らの本来の資質に沿った――とも言うべき道を歩み始めたのである。 …