イアン・スチュアートの不確実性を飼いならす——予測不能な世界を読み解く科学 (原題 DO DICE PLAY GOD? THE MATHEMATICS OF UNCERTAINTY) を読んだ。読む前は、実際にどのようにデータを処理するかというようなことが書かれているのかと思っていたのだが、この本はどちらかというと読み物で、何かの方法を伝えるというようなものではなかった。不確実性と言っても色々なものがあり、単にどうなるのかわからないものから、予測不能な事象まで、それぞれ違った性質がある。それは単に我々が無知であるという事に起因するものから、不確定性原理のように、物事の性質自体が正確に記述できな…