古典力学の世界観は「機械論」として語られる。ラプラスの悪魔がしろしめす宇宙だ。原子論をそれに突き合わせてると判明さを増す。宇宙の全粒子の行方は現時点ですべて予想可能なのだ。これは決定論とみなせる。どうもがこうと現時点で未来は決まっているはずだから。 ニュートンが基礎を据えた機械論に対して、同時代人のライプニッツは目的論的宇宙を考えた。最善の世界とも言われる。アリストテレス主義の延長になるようだ。 この二つに異議を唱えた哲学者の代表がベルグソンといえる。 彼の指摘は単純化すると「両方ともお互い逆方向に軸を持つだけで不自由極まりない」 運動の始点と終点を入れ替えただけだなのだ。 これは物理法則の観…