第10次イゼルローン要塞攻略戦といえば、第7次と同様に異例ずくめの戦いでした。もしくは善良な人間がペテン師に引っ掛かり被害者となるお馴染みの構図です。 ルッツが優秀でなかったから、というのは酷です。彼は艦隊運用にしろ艦隊戦にしろ実績のある一流の提督です。事実、敵であるヤンは、「一流を騙すのには二流、あるいはそれ以下の仕掛けのほうが効果ある」と間接的にルッツを評価しています。 まあそう評価しておいて、完璧に騙しきったヤンの人の悪さと言ったらアレですが。 では第10次の攻略戦は何が良くて、何が悪かったのでしょうか。まずこの戦いが起こるための要因が複数ありました。 エル・ファシルの独立、ハイネセン争…