銀河英雄伝説の登場人物。宇宙暦767年4月4日生まれ。宇宙暦800年6月1日死亡。
自由惑星同盟の軍人であるが元は交易商人の子で、父の死亡により経済的苦境に立たされ、志望していた歴史学を学ぶためやむなく士官学校に入学する。戦争史を専攻していたが、学科の消滅に伴い戦略科に編入。そこで輝かしい才能を発揮する。
「魔術師」「ミラクル」と称される天才的な用兵家であり、一軍を率いれば生涯を通して戦術レベルでは無敗であった。しかし、その実態は歴史と紅茶以外にこれといった趣味も持たず、野心も何もないままひたすら民主主義の理想を抱いて同盟の腐敗していく様を嘆く、極めて煮え切らない人物として描かれている。
本人には政治的野心もなく、軍役義務を終えての年金生活で歴史を学ぶ夢があったが、その才能から戦場での活躍が多くなると、帝国軍との戦争の激化もあって軍を辞められなくなり、結果として急速な出世を果たしてしまう。軍での地位が向上するにつれ、次第に政治的紛争に巻き込まれるようになり、流されるように同盟と決別。有志部隊を率いる第三勢力となってしまった彼は、結局混乱の中暗殺によってその短い生涯を閉じる。
艦隊司令官としての主な座乗艦は「ヒューベリオン」「ユリシーズ」など。