strategy(英)
いろんな分野に意味は広がっているが、もともとは軍事用語*1である。
時代とともに意味は変わるが、根本的な意味としては(戦争に勝つために)戦場に到達するまでの段階で用いる計画である*2。これに対して、戦場に部隊を送り込んだ後の段階は戦術になる。
ただし、戦争が国家のすべての力を要求する総力戦(トータル・ウォー)となったことで、「戦略」は必然的に国家の行動全般を対象とすることになる。また、戦争は外交の延長なので、つまりはどこで交渉で決着するかを含め「政治」に分類されている活動も不可欠となる。この、一番高い次元での戦略を特に政略とか国家戦略とか大戦略(グランド・ストラテジー)と呼んで区別することもある。
逆に、戦略のもっとも小規模な物、戦力運用についての物を作戦戦略と呼ぶこともある*3。
一応階層構造にするのであれば、まず国家(や国家群)の基本的な方針となる全体戦略があって、それから個々の行動方針であるや軍事戦略や経済戦略や政治戦略に従って国家資源を分配し、それによって建設された戦力を軍人たちが運用する方策を示す作戦戦略(狭義の戦略)がある、みたいに分類できる。