山口裕之『ひとは生命をどのように理解してきたか』(37) 今回は、第4章 機械としての生命 第4節 さまざまな力学系モデル の続き(p.196~)である。 本節では、生命現象の「力学系モデル」として論じられてきた様々な古典的な理論(反応拡散系、散逸構造、セル・オートマトン)の概略が説明されているが、今回はセル・オートマトンである。(セル:細胞、オートマトン:自動機械、ロボット) フォン・ノイマンのセル・オートマトン ノイマンが研究したセル・オートマトンは、各々のセル(格子)の状態が、周囲の格子の状態によって次々に規定されていくことで、碁盤の目に様々なパターンを描いだしていくようなものであった。…