フランスの女性映像作家・映画監督。1948年パリ生まれ。ヴィム・ヴェンダース『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』やジム・ジャームッシュ『ダウン・バイ・ロー』の助監督を経て、1988年『ショコラ』でデビュー。コンスタントに作品を発表しているが、日本で公開されているのは一部である。永瀬正敏や黒沢清等、日本映画界にもファンは多い。
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横浜フランス映画祭、前回2022年から二年ぶりの開催。この映画祭は1993年に始まり、2006年からは東京に場所を移し横浜の地名が外れていたが、2018年からまた横浜へ。横浜市民で仏語学習者としては気になるイベント。 横浜へ戻ってきたのは、横浜がリヨンと姉妹都市だったり、神奈川県がフランスと縁深い(横須賀など)ということからのよう。2022年にオープニングイベントを見に行った時、壇上にゲストのフランスの俳優や監督らと一緒に、フィリップ・セトン駐日フランス大使、横浜市長、スポンサーの日産役員(日産はフランスのルノーと提携しており、ゴーン時代に東京本社を横浜に移した経緯がある)が並んでて。横浜とフ…
クレール・ドゥニの監督作「美しき仕事」の4Kレストア版が、5月31日より東京のBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開されることが決定。先日、日本版オリジナルポスターが到着した。 フランス・マルセイユの自宅で回想録を執筆しているガルーを主人公に据え、彼がかつて外国人部隊に上級曹長として所属していた頃の訓練の日々が描かれる。 いつしか上官であるフォレスティエに憧れともつかぬ思いを抱いていくガルーのもとに、新兵のサンタンが入隊する。 社交的な性格でたちまち人気者となったサンタンに対し、ガルーは嫉妬と羨望の入り交じった感情を募らせ、やがて彼を破滅させたいと願うようになっていく。 ドゥ…
2024年度のベルリン国際映画祭は、パレスチナ虐殺に反対する映画作家たちの怒りに正面から向き合えない中で開催されたことにより、世界中から多くの批判が殺到したことが印象的だろう。その中で、とりわけ授賞式(CET 2月24日)において受賞者たち(マティ・ディオップ、ベン・ラッセルなど)が示したパレスチナへの連帯発言を、ベルリン市長が「耐え難い相対化」や「反ユダヤ主義」(anti-semitic)と非難し、ドイツ首相が「一方的な立場」と呼称した事例は、ドイツという国家がユダヤ人大虐殺の歴史を反省するのではなく、シオニズムや文化的ジェノサイドを正当化する立場をとったことを意味するのである。そこからさら…
権威ある「Sight &Sound」史上最高の映画トップテンの7位に選ばれていながら、今まで日本では正式に一般公開がされてこなかった<美しき仕事>を「横浜フランス映画祭2024」での一度きりの上映会に行って観ることが出来た、、、この映画もそうだし、史上最高の映画1位に選ばれたシャンタルアケルマン監督の<ジャンヌディエルマンブリュッセル1080コメルス河岬通り23番地>でさえ、日本では半世紀を経てやっと一般公開されたのは一昨年のことだ、日本の文化度の低さに呆れる、日本は文化に対して幼稚なのだ、その順位が妥当かどうかは別にして、日本ではいつまで経ってもエンタメとアートを同レベルで比べようとする、ま…
クレール・ドゥニ監督アフタートーク、というかティーチイン、Q&Aの濃い内容。 壇上の準備がちょうど終わると同時にドゥニ監督早速やってくる。まだ司会も通訳さんも来ていないが荷物をドサッと置いたり、何やら早口で話している。パワーみなぎる感じが伝わる。 冒頭あいさつを促され「意地悪なのと優しいコメントどっちがいい?」とニヤリ。いきなりだったので観客も反応に困るが、司会や通訳さんもちょっと戸惑う。 で結局「時差ボケが大変なの!こんな映画だけどどうだった?お休みの日よね、よい日曜日になったといいけど」というかなりフランクな出だし。少しテンション高めなのは時差ボケの影響? アフトクはQ&Aにすぐ入る形式だ…
いまこの原稿を書いている場所は、ベルリン映画祭を訪れる前に立ち寄ったパリの知人のアパートで、ラジオから流れるFM局のナビゲーターが「最近行われた国際的なアンケート調査によれば、フランス語が世界で最もロマンティックな言語であると認識されているそうです」と語っている。ナビゲーターは特に浮かれるわけでもなく淡々と語っているが、まだフランスに華やかなイメージが残っていることを皮肉に思っている様子が感じられなくもない。 フランス語圏からの帰国子女だった僕は、70年代末の帰国直後に通った日本の小学校の教員から「おフランス」と揶揄され、イジメとまではいかなかったけれど「なんだよそれ」という気分は存分に味わっ…
監督:クレール・ドゥニ 典型的なフランス映画であり、ジュリエット・ビノシュ映画。フランスってこういう他愛もない話ほんと好きだねえ。リアルなのかもしれんけど、エンタメ性がない。一応不倫物で、ビノシュとヴァンサン・ランドンの夫婦喧嘩が一番の見所ってことなんだろう。なんだかなあ勝手にしてくれ。。。
お題「映画音楽が好き」 私が一番映画を見ていたのは90年代後半〜2000年代前半までだった。 最近は全く見ていない。 ここ数年劇場に足を運んでいない。 「バービー」も「福田村事件」も終わってしまった。このまま「ゆとりですがなにか」も終わってしまうのだろう。 理由は、仕事と家事育児で時間が取れないからだ。よくある話。 時間を合わせて、20分くらいかけて近所の映画館まで行くのが面倒くさい。と言うか、映画館まで行くのは楽でも、3時間くらい鑑賞して家まで帰ることを考えたら…何もせずにそんな半日予定がドンと空くことはない。空けようと思えば空けられるが、夫や子供の予定を調整する手間を考えると、「またいつか…
映画界には、女性ならではの感性と視点を生かした作品を作る女性監督が数多く存在します。今回は、BBCが発表した「女性監督による優れた映画100」の中から、私がおすすめする10本をご紹介します。どれも見応えのある作品ばかりなので、ぜひチェックしてみてくださいね。 ピアノ・レッスン(ジェーン・カンピオン 1993年) ニュージーランド出身のジェーン・カンピオンは、1993年に発表した『ピアノ・レッスン』でカンヌ国際映画祭のパルム・ドールとアカデミー賞の脚本賞を受賞しました。女性監督としては初めての快挙でした。この作品は、19世紀のニュージーランドに嫁いだピアノ教師のアダ(ホリー・ハンター)が、夫に無…
◎新作ロードショー 夢みる校長先生 《8月4日(金)から 東京 シネスイッチ銀座ほかで公開》 通知表や校則、宿題の廃止など、公立小学校でユニークな教育を行う6人の校長を取材。(2023年 日本 監督/オオタヴィン) 高野豆腐店の春 《8月18日(金)から 東京 シネスイッチ銀座ほかで公開》 広島・尾道で、愚直に豆腐を作り続ける職人とその娘。藤竜也主演×三原光尋監督による職人三部作の完結篇。(2023年 日本 監督/三原光尋) あしたの少女 《8月25日(金)から 東京 シネマート新宿ほかで公開》 実在の事件をモチーフにした社会派ドラマ。大手通信会社の下請けのコールセンターで、過酷な労働環境に疲…
2023年08月06日号(通巻759号) 表紙:ジェーン・バーキンさんとシャルロット・ゲンズブールさん 8月4日(金)公開『ジェーンとシャルロット』 https://www.reallylikefilms.com/janeandcharlotte
2023年07月30日号(通巻758号) 表紙:伊東英朗さん 7月29日(土) 10:30~ 水道橋 全水道会館「レイバー映画祭2023」 [放射線を浴びたX年後] 第3作 『サイレント・フォールアウト~乳歯が語る大陸汚染』 http://www.labornetjp.org/news/2023/0729kokuti www.youtube.com www.chunichi.co.jp
2023年07月23日号(通巻757号) 表紙:ブルース・リーさん(1940.11.27-1973.7.20) 7月14日から 新宿ピカデリーほか全国順次公開 「ワールド・ブルース・リー・クラシック 2023」https://wblc.jp/ 7月19日(水)23:20~ BS1 BS世界のドキュメンタリー 『ブルース・リー 10枚の写真』 www.nhk.jp
2023年07月16日号(通巻756号) 表紙:石井哲代さん(1920年生まれ) 7月16日(日) 24:58~ TBS 解放区 『「人生100年時代」のひとり暮らし~哲代さんは103歳に』 https://www.tbs.co.jp/kaihou-ku/ www.youtube.com
8 (Sat). July. 2023 恐らく記事がアップされる頃には上半期ベスト映画配信も終わっている事でしょう。皆様ご覧になって頂けましたでしょうか?果たして筆者は有識者の方々と並んで上手に話せていたのでしょうか? 今回は配信に向けて原稿、というほどのものでもありませんが思考の取りまとめも兼ねて上半期の映画の特徴と映画界のトレンドについて自分なりに整理してみたいと思います。 Margot Robbie in "Babylon" (2022) 全体として 先ずは全体として2023年はここまで不作の年であるとはっきり言って良いと思います。但し映画1つ1つのクオリティが低い為という理由ではなく、…