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フラニーとゾーイー

読書

フラニーとゾーイー

ふらにーとぞーいー

J・D・サリンジャー著、野崎孝訳 短編小説二篇

原題:J.D.Salinger, Franny and Zooey, Little,Brown & Company, 1961年

邦訳『フラニーとゾーイー』は1968年8月新潮社より単行本として出版、1976年4月文庫版発刊。1991年改版。

ISBN:4102057021

内容紹介

『Franny and Zooey』(邦題『フラニーとゾーイー』)は、それぞれ別に発表された「Franny」(1955年)と「Zooey」(1957年)を1つにまとめた作品である。名門女子大で演劇や詩を学ぶグラース家の末娘フラニーは、過剰な自意識にさいなまれ、エゴの蔓延する世の中に吐き気をもよおし、デートの最中に失神する。心身のバランスをくずした彼女は、「ひたすら祈れば悟りが開ける」と説く「巡礼の道」という本に救いを見出そうと、自宅のソファーの上で子どものように丸くなって祈りの生活に入る。当然、家族にしてみれば、睡眠も食事もろくにとらない彼女が心配でたまらない。兄ゾーイーの懸命の説得もむなしく、フラニーの心はかたく閉ざされたまま。あげくの果てには、亡くなった長兄シーモアと話がしたいと言いだす始末。

そんな妹のために、兄の啓示を受けるべく、ゾーイーは久しぶりに兄の部屋に足を運ぶ。戻ってきた彼は理路整然とフラニーの過ちを指摘していく。「目の前で行われている宗教的な行為(母親はなんとかチキンスープを食べさせようとしている)に気づきもしない人間が、信仰の旅に出て何の意味があるのか」など、ゾーイーの口を借りて伝えられるシーモアの言葉にフラニーは…。

服装や言動の緻密な描写が暗示する登場人物たちの内面、すれ違っていく男女の心、フラニーが神経衰弱に陥っていくまでの心の動き、妹を救うためのゾーイーの奮闘、そして、死してなお絶大な影響力を持つシーモアの思想など、読みどころの多い作品。

Amazon.co.jp:フラニーとゾーイー Amazon.co.jpレビューより

目次(新潮文庫改版)

  • フラニー p.7-54
  • ゾーイー p.55-230
  • 解説 野崎孝

新潮文庫改版

フラニーとゾーイー
著者:サリンジャー著、野崎孝
出版:新潮社 新潮文庫
サイズ:文庫 / 238p
ISBN:4102057021
発行年月:1991年4月