スマートフォン用の表示で見る

プリズナーNo.6

映画

プリズナーNo.6

ぷりずなーなんばーしっくす

1967年から68年にかけて、イギリスで放映されたテレビドラマ。全17話。原題は "The Prisoner"。日本では翌69年からNHKで放映された。(アメリカでも69年に放映されている)

主演はパトリック・マッグーハン(『大陸横断超特急』『ブレイブハート』)、配給はITC(『サンダーバード』『謎の円盤UFO』)


マッグーハン演じる主人公はイギリスの情報部員だったが辞職し、その直後に何者かの手によって“村”と呼ばれる奇妙な土地に連れ去られる。

“村”は、その牧歌的なたたずまいとは裏腹に高度なテクノロジーと監視装置を備え、脱出することも、外部と連絡を取ることも不可能。そしてそこに住む人々は互いを名前ではなく、番号で呼ぶのである。

No.6という名前を与えられた主人公は、村の実質的な支配者であるNo.2から執拗に辞職の理由を問い詰められる。あの手この手の策を弄するNo.2に対し、No.6は屈することなく自由を求めて戦うのである。


SF、ファンタジー、スリラー、アクション、いろいろな要素がぎっしり詰め込まれたドラマであるが、この作品の基本はSF色のかなり強いスパイ・スリラー、と考えてよい。

(時代的には『007』シリーズがショーン・コネリーから2代目に変わろうという時期である)


しかしこの作品の特徴は、徹底的になぞめかした不条理な描写にある。

No.6が辞職した理由も、辞職した理由を明かさない理由も、No.6の本名すらも明らかにされない。

No.2がどこの国のどういう組織のメンバーなのかも分からない。背後にいると思われるNo.1は最終回まで謎のまま。No.6が秘密を敵国に売ろうとしている、と疑っている節はあるがそれも確かではない。

“村”の所在地を突き止めたかと思えば、それはNo.2側の策略だったりするのである。

ストレートな解釈としては「管理社会への反論」というのは間違っていないと思うが、単純な解釈への収束を視聴者に許す作品ではない。


また、スパイ・スリラーといっても、ほとんどのストーリーはあくまでも狭い“村”の中で進む。その“村”のディストピアじみた非現実感も、この作品の魅力である。


全17話を収録した6枚組DVDが発売されているが、日本語吹替はNHKのものと違うようである。


プリズナーNO.6〈コレクターズボックス(6枚組)〉 [DVD]