四条通りの西の突き当たりにある「松尾大社」。松尾山は太古の昔からこの地に住む人たちによる、山頂の磐座信仰がありました。渡来系民族の秦氏は現在の京都西部を開拓し、それらの地を治める豪族となります。現在の松尾、嵐山、嵯峨野、太秦など一帯です。そして、松尾山の神を氏神とし、山頂の磐座を麓に遷座して創建。賀茂氏の賀茂社と同じく、京の地に古来からある神社です。平安京ができてからは王城鎮護の社となります。秦氏が大陸から持ってきた様々な技術のひとつが「酒造技術」。平安京が造営された時に「造酒司」(さけのかみ)または(みきのつかさ)という朝廷のお酒を造る部署が設置されますが、その任にあたったのは「秦氏一族」で…