画像の転載、複製、改変等は禁止します。 本記事およびイラストは https://ameblo.jp/0831nuko/ および https://nukobook.com/ で掲載されているものです。 上記以外で記事やイラストを掲載しているサイトがありましたら、ご一報いただけますと幸いです。転載や引用につきましてはご連絡ください。 『ドミノin上海』 恩田 陸 (著) 角川文庫 のイラストブックレビューです。 上海の中でも多くの観光客が集まる中国式庭園、豫園の東にある骨董品店に「『蝙蝠』が上海に入った」と連絡が来る。窃盗されたこのお宝を手に入れるべく、店主の衛春は店を出る。しかし、その品は予定さ…
皆さま、恩田陸と聞いて思い浮かべる作品はなんですか? デビュー作の『六番目の小夜子』吉川英治文学新人賞と本屋大賞をダブル受賞した傑作『夜のピクニック』日本推理作家協会賞を受賞した『ユージニア』山本周五郎賞を受賞した『中庭の出来事』直木賞と本屋大賞をダブル受賞した『蜂蜜と電雷』などなど。 では、恩田陸と聞いて思い浮かべる作品のジャンルは? ホラー、ミステリー、青春、SF、コメディ…… ……え、ホラー、ミステリー、青春、SF、コメディって、これってジャンル全部じゃないですか?ジャンルってほかにありましたっけ?こんな幅広いジャンルを書かれてる方って他にいます?しかもどのジャンルでも評価されて、どのジ…
今年の三島由紀夫賞と山本周五郎賞の候補作品が決まりました。まずは、三島由紀夫賞候補5作です。
「ちくま」5月号をパラパラとみているのですが、なんとなく会社の勢いを感じる ような内容になっています。 一番は「編集室から」でありまして、「春の訪れとともに刊行された恩田陸さんの 『spring』、たちまち三刷と好評をもって迎えられ嬉しいかぎりです。嬉しさは重なる もので、なんと刊行記念としてスピンオフ短編『H.H.邸におけるチャリティ・ディナー パーティ』をお書きいただきました。華やかな春たちのバレエの舞台裏では、こんな 地道な努力が行われていたんですね。」 当方は恩田作品は、一つも読んでいないのですが、勢いのある女性作家の作品を 得て、会社の部門も元気になっているようです。「spring」…
本の感想「spring」恩田陸(筑摩書房) バレーのトップレベルの人たちを描く。4つのパートで構成されていて、1つめは主人公のよき友人のダンサーの視点で描かれる。2つ目以降は、主人公の叔父の、3つめはよき友人の作曲家の、最後のパートは主人公自身の視点から描かれている。主人公は長野県の出身で小学生の時にたまたま出会ったバレーの先生に才能を見出された。順調に技量を身に着けていき、中学卒業時にはドイツへ留学する。プロデビューをしてドイツでキャリアを積んでいく。やがて自分で演ずるだけでなく振付師として認められるようになっていった。主人公を取り巻くバレー界の俊英たちとの交流を描くのだが、バレーの門外漢に…
本屋に文芸誌が売っていたので買ってみた。上質な紙となかなかのボリューム。これで300円なのだから凄い。中身はエッセイや小説など。気軽に読めるので楽しい。こんな文芸誌を作ってみたい。エッセイだったらなんとかなる気がする。誰か作ろうよ。 スピン/spin 第7号 作者:恩田陸,尾崎世界観,斉藤壮馬 河出書房新社 Amazon
4/15 月曜日 次男朝から微熱で学校お休み。喉も痛くて頭痛もするという。風邪っぽい。とりあえず近所の内科クリニックを予約しておく。食欲は満点だから心配はないな。コロナのおかげで病院も完全予約制となりちょっと不便だけどわかっていれば大丈夫。仕事から帰宅後内科クリニックへ行くとやっぱり風邪だった。既に熱は下がっていたから明日には学校行けるかな。 以前からファンだった人のブログでまさかそんな言葉使うの?ってことがあった。その言葉が悪いんじゃない。その人がどこでその言葉を使うかが問題だった。そのことが私のモラルに反してしまって一瞬で冷めてしまう。何年もその方のブログ読んでいてまさかでこんな終わりが来…
俺たちの箱根駅伝 上 posted with ヨメレバ 池井戸 潤 文藝春秋 2024年04月24日 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 俺たちの箱根駅伝 下 posted with ヨメレバ 池井戸 潤 文藝春秋 2024年04月24日 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す さて、出る本、池井戸潤「俺たちの箱根駅伝 上・下」(4/24)出ます。池井戸潤のスポーツものといえばどれもドラマになった「ノーサイド・ゲーム」「ルーズヴェルト・ゲーム」「陸王」が思い浮かびますが、単純なスポーツの話じゃないところ…
なんとかしなくちゃ。 青雲編 作者:恩田 陸 文藝春秋 Amazon 恩田陸は読み返したくなる 気持ちがクサクサしている時はこういうのがほんとに良い 梯結子の真っ当で斬新な思考が気持ちいい 社会人以降も読みたいなぁ
84. 宮木あや子『太陽の庭』(集英社文庫) 再読したい度:☆☆☆☆☆ タイトルに惹かれて図書館で借りた一冊。愛読する恩田陸氏の世界観(『光の帝国』シリーズだろうか)とも似たような、ファンタジーでありつつリアリティのある作風で、とても面白かった。整然とした文章で読みやすく、それでいて濃密。観察的な視点でありながら、事象の生々しさも感じられるバランスも絶妙だった。 日本地図に永代院は載っていない。永代院は東京都にあるのだが、地図に載っていないために正式な住所がない。 まず、冒頭のこの文章でぐっと引き込まれた。舞台は「永代院」。一般人には知られぬ上層階級の中心・永代院では、そのトップに立ち、「神」…
今日は集中力高めで仕事できました やっと金曜日が終わった 4月に入ってから考えることと量が膨大なのでまだ19日なのか、という気分 体感的にはもう5月中旬くらいなんだが 今後のことを考えるには時間的猶予がまだたくさん残っているからいいじゃないかと心理士さんは言うけど、宙ぶらりんのまま物事と時間が経過していくことに耐えられない私はいっそ早く事業所の終わりが告げられてしまえばいいのにと思うんだな 考えるのを強制的に中断させようと思って読書をしてた 恩田陸さんの新作を読みました 話の持っていき方が面白かったので終盤にかけてどんどん惹きこまれていく感じ 何回も繰り返し読むんだろうなと思うようなお話でした…
52ヘルツのクジラたち posted with ヨメレバ 町田そのこ 中央公論新社 2023年05月25日 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 2021年の本屋大賞受賞作。未読だったが映画が公開されたのを機会に文庫を手に取った。他のクジラとは違う52ヘルツという高い周波数で鳴くために、その声が届かず、受け止めてくれる仲間がいなかったといわれるクジラから取ったタイトルだ。
新写真論: スマホと顔 ゲンロン叢書 作者:大山 顕 株式会社ゲンロン Amazon もしかしたら写真は人間を必要としなくなるのではないか 写真は激変のまっただ中にある。「写真」という用語をあらためなければいけないとすら思っている。これはスマートフォンとSNSによってもたらされた。その象徴が自撮りだ。−−「はじめに」より スマートフォンは写真を変えた。だれもがカメラを持ち歩き、写真家は要らなくなった。すべての写真がクラウドにアップされ、写真屋も要らなくなった。写真の増殖にひとの手は要らなくなり、ひとは顔ばかりをシェアするようになった。 自撮りからドローン、ウェアラブルから顔認証、ラスベガスのテ…
シティポップ短篇集 posted with ヨメレバ 片岡 義男/川西 蘭/銀色 夏生/沢野 ひとし/平中 悠一/原田 宗典 田畑書店 2024年04月10日頃 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す さて、出た本、片岡義男他「シティポップ短篇集」出ました。ううむ、シティポップっていうのが、実はよく分かってないのだけどウィキペディアを読むと、なるほどなるほどとなる。で、シティポップ的な短編を集めた小説集。気になるし、このラインナップ!まずはアマゾンの紹介文を!!
恩田陸さんの理瀬シリーズ最新刊『夜明けの花園』が 2024年1月講談社より発売。『麦の海に沈む果実』に関連する短編が全6作品収録されている。あの作品が好きだった人は読むべし。 『麦の海に沈む果実』の舞台である外と隔絶された学園は、陸の孤島、湿原に佇む古城。どうしてもフランスのモン・サン=ミシェル修道院が思い浮かぶ。あちらは海、干潟だけれど。でも、沈んだら浮かび上がらないという湿原と、潮の満ち引きが速く死者を多く出しているモン・サン=ミシェルはやっぱりイメージがかぶる。その同じ学園を舞台に理瀬以外の視点の作品が4つ、舞台は違うけど主人公である理瀬視点の作品が2つ収録されている。 水晶の夜、翡翠の…
江國香織『ひとりでカラカサさしてゆく』を読みました。 『去年の雪』を思い出す、多人数視点で紡がれる物語。三人の老いた男女が死に向かうまでの数時間と、彼と彼と彼女が死んだ後の世界の話。恩田陸の『灰の劇場』を読んでいるとなお味わい深いと思います。 江國香織は湿っぽさがない。悲しさに湿り気がないのが魅力のひとつだと思っている。寂しいけれど明るい寂しさで、読んでいてそこまで辛くない。 「堅物」を描くのも上手い。そして堅物でも、柔軟でも、誰もにどこか狂いがあるのが好きだ。人間誰もがどこか狂っている方が安心する。 完爾も、知佐子も勉も、自分の芯を持った人間だった。その瞬間まで気概を持った人たちで、だから「…