世界史を勉強していると、度々”20世紀最大の宗教”などと呼ばれる共産主義。その中枢であったソ連はすでにこの世にありませんが、その”宗教の”瓦解の過程を知りたいと思い、まず本書を手に取りました。 訳者に記憶あり ちなみに、内容よりも訳者の志水速雄という名前を見て手が止まりました。はて、どこかで見た記憶があるなと。ググって調べてみて、学生時代に繰り返して読んだハンナ・アレント「人間の条件」の訳者であることを確認しました。 スターリン一人が理想郷の悪者だったのか? さて内容ですが、フルシチョフが前権力者のスターリンをミソくそに批判している、というそういうものです。 人や国家、宗教の妄信は恐いなあと、…