第3宮古島台風

概要

1968年9月18日に沖ノ鳥島の南南東の海上で発生した台風第16号は、西から北西、北へと進路を変え、22日夜半頃に宮古島付近を通過した。その後南西諸島沿いに進み、24日23時過ぎ鹿児島県串木野市付近に上陸した。上陸後は急速に衰えながら九州西岸を北上し、佐賀県から長崎県にループ状に向きを変え、25日12時に弱い熱帯低気圧に変わった。
宮古島(沖縄県平良市)は最大風速54.3m/s(最大瞬間風速79.8m/s)、久米島(沖縄県久米島町)で最大風速43.7m/s(最大瞬間風速62.4m/s)、枕崎(鹿児島県枕崎市)で最大風速37.5m/s(最大瞬間風速50.1m/s)を観測するなど、台風の近くでは暴風が吹いた。また、台風の北上に伴って西日本の南海上にあった前線の活動が活発となり、23日から27日にかけて九州東部、四国南部、紀伊半島南部では大雨となり、尾鷲(三重県尾鷲市)では806.0mmの日降水量を観測した。
宮古島では暴風により住家や農作物に大きな被害が出た。鹿児島県では塩風や高潮による被害が大きかった。西日本の太平洋側では大雨による浸水害があった。
宮古島台風、第2宮古島台風に続いて宮古島に大きな影響を与えた台風で、気象庁はこの台風16号を「第3宮古島台風」と命名した。

被害概要

• 死者11名
• 負傷者80名
• 住家損壊5,715棟
• 浸水15,322棟

など