重松清のペンネームの一。*1フリーライター。雑誌記事のほか、ドラマや映画のノベライズ、芸能人本などの構成を多数手がける。重松清は田村章のことを「売れっ子」と評す。
田村章=重松清だと知れ渡った後も、長きにわたり女性自身の名物連載「シリーズ人間」を担当していた。その理由は、重松の学生時代の友人Sにある。
彼は当時ほとんど仕事がなかった重松に、女性自身での仕事を紹介した。だが、そのために、Sと重松の関係は、学生時代と変わってしまう。そんな関係にもどかしさを感じていた1989年、Sは自殺する。女性自身の仕事を失ったとしても、生活に困ることはない現在、書き続けるのは、「Sとの接点を、もはやそれは思い出としか呼べなくても、ずっと持っていたかった」からだと、エッセイで書いている。