俳優。映画監督。歌手。書家。
舞台芸術学院卒。旧芸名:大津正八
1928年7月5日、生まれ。2016年8月6日、死去。
富山県下新川郡泊町(現在の朝日町)出身。
DualProduction所属。
冷酷無比な極悪人から性格異常犯罪者、果ては男色役までこなす、日本映画界における名脇役。
その強烈な個性は、同じく個性派俳優で名高い中尾彬でさえ、「この人はすごい悪役をやってた人」と言わしめるほどである。
舞台芸術学院卒業後、劇団東俳の研究生となった梅津は、戦後を代表する名優の一人・木村功の付き人を数年務め、1953年、『雲ながるるままに』でデビュー。その後は脇役を中心に映画、テレビドラマで活躍する。
ホームドラマなどにも数多く出演しているが、特に時代劇における悪役と男色役が多く、悪役では迫力ある表情とドスの効いた声で凄み、おネエ役になれば、ナヨナヨした口調と奇抜なコスチュームや登場の仕方で、視聴者に強烈なインパクトを与えた。
特に『必殺仕事人IV』から登場した「広目屋の玉助」は、ひかる一平扮する仕事人・西順之助を追いまわすおネエ役として、当時必殺ブーム真っ盛りだったお茶の間を爆笑の渦に巻き込んだ。
その後も、『豆腐屋直次郎の裏の顔』などでおネエ役を熱演する傍ら、Vシネマにも出演。年齢制限のあるVシネマにも積極的に登場し、1998年の『湯けむり美人 濡れた筆先』では初監督を務めている。
また、CMにも登場。IBMの「e-コマース」のCMで酒蔵の親父役を演じていたのを覚えている方もいらっしゃるだろう。
最近ではバラエティー番組にも進出。75歳にして『踊る!さんま御殿!!』『ダウンタウンDX』『ディスカバ!99』などで、会場を爆笑の渦に巻き込み、その強烈なキャラクターに明石家さんまは涙を流して喜んだという。
完全に色物キャラクターと見られがちだが、名優・木村功に仕込まれた演劇に関しての価値観は非常に厳しく、自分が脇役であることをきちんと理解したうえで、主役をいかに引き立たせるか、を常に考えて芝居を行っている。
また、絵や書道もたしなみ、自作の書がプリントされたTシャツを配ることでも有名。詩を書いて女性にさりげなく渡すなど、ロマンチストでもある。
女優の左幸子、左時枝姉妹とは同郷。