読んだ本 『惑う星』 リチャード・パワーズ 木原善彦訳 新潮社 正直に感想を書こうとするとタイトル通り物語の結末について述べることになります。ネタバレが嫌だと思われる方はこれより先は読まないという選択をお願いします。 (そのため長めに改行しておきます) この物語ではアメリカ社会の政治的分断、環境破壊、SNSの影響力などの現代社会が抱えている問題について提起してあり、考えさせられることが多いです。 話の中心になっているのは、母親を早くに亡くし不安定になっている少年ロビンと男手ひとつで息子を育てている父親シーオの物語。 このお父さんは不器用ながらわが子のためにできる限り向き合って奮闘している。(間…