Critical Chain Project Management
TOCの考え方に基づき、全体最適化の観点から開発されたプロジェクト管理手法。
従来の「クリティカルパス」の代りに「クリティカルチェーン」を用い、
各タスクにふくまれる安全余裕を取り除き、タスクの期間を短くする代わりに、
工程の最後に「バッファ」を設け、集約して管理する。
プロジェクトマネージャは、個々のタスクの進捗を管理するのではなく、
バッファの消費具合によってプロジェクト全体の進捗を把握できる。
通常、バッファは消費具合によって緑・黄・赤の3色で管理され、
緑のうちは何も手を打つ必要はなく、黄色は注意信号、赤になったら対策を打つ、というシンプルな管理になる。
各タスクの進捗は、進捗度の%で見るのではなく、残り何日かかるかで把握する。
クリティカルチェーン上のタスクの残日数が、当初予定より多くなっていけばバッファを消費し、少なくなればバッファを回復する。
各タスクの見積りは、安全余裕がない状態、50%の確率で納期内に終わることを目安とする。
そのため、理論上、プロジェクト内のタスクのうち、半分は予定より遅く終わることになる。
各タスクが遅れても、工程の最後にバッファがあり、プロジェクト全体の納期は守られる。