各民族が自らの意志に基づいて、その帰属や政治組織、政治的運命を決定し、他民族や他国家の干渉を認めないとする集団的権利。自決権ともいう。第一次世界大戦末期に、アメリカ大統領ウィルソンが主張し、ベルサイユ会議での原則となり、その後の民族独立の指導原理になった。 民族が集団で自殺ないしはそれに近いことをするという意味の「自決」ではないことに注意。
「長い19世紀」という概念があるそうだ。フランス革命から始まって第1次世界大戦に至るまでの、約125年ほどの期間をそう言うらしい。『国民国家が成立して帝国として発展し、その帝国主義国家が世界を分割統治する時代』として一括りに捉えると、この世紀の期間は100年を超える、と言う見方である。 それに対して「短い20世紀」という概念もあるそうだ。こちらは、『2度の世界大戦を経て米ソ2超大国を中心に東西に収斂・分割された世界秩序が、ソ連の解体によって終焉を迎える』までのおよそ75年間を指すらしい。 さて、上の歴史観によれば1991年に始まると言う21世紀は、果たして「長い21世紀」なのか、あるいはまた短…
そもそも岸田首相は、国家運営や政策構想など政治家としての理念など持たず、ひたすら首相になりたいだけだ、と公言して憚らぬ人。安倍元首相の国葬に際しては「国として葬儀を執り行うことで・・・我が国は民主主義を断固として守り抜くことを示し」「安倍元総理が培われた外交的遺産をしっかりと受け継」ぐことを「国葬儀」の意義だと説明しました。 そして国葬についてその是非が世論を沸騰させる渦中、確たる法的根拠や法令がないまま、閣議決定で国葬儀を強行したのです。 この岸田首相の発言を分析すると、以下の二点が国葬の意義だということです。 ・元首相の国葬を執行することは、民主主義を守ること ・元総理の外交的遺産を受け継…
プーチン大統領演説 2022年2月24日 NATOの“東方拡大”への危機感 親愛なるロシア国民の皆さん、親愛なる友人の皆さん。 きょうは、ドンバス(=ウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州)で起きている悲劇的な事態、そしてロシアの重要な安全保障問題に、改めて立ち返る必要があると思う。 まずことし2月21日の演説で話したことから始めたい。それは、私たちの特別な懸念や不安を呼び起こすもの、毎年着実に、西側諸国の無責任な政治家たちが我が国に対し、露骨に、無遠慮に作り出している、あの根源的な脅威のことだ。 つまり、NATOの東方拡大、その軍備がロシア国境へ接近していることについてである。 この30年…
国際社会の非力さに歯がゆい思いが募ります。パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスとイスラエル軍との戦闘が始まってから半年。3万人以上のガザ住民らが命を落としました=写真はガザへの空爆、ゲッティ・共同。 パレスチナとイスラエルとの対立と語られがちですが、国際社会も第三者ではあり得ません。紛争の種をまいたからです。 歴史をさかのぼります。争いの発端はアラブの地の一角にユダヤ人が移住したこと。背景には19世紀末から吹き荒れたロシアを含む欧州での反ユダヤ主義があり、彼らは安住の地を求めたのです。 第1次世界大戦中の英国の二枚舌外交が問題をこじらせます。パレスチナは敵方のオスマントルコ領でしたが、戦費…
フランス・ボルドーの赤ワイン「レ・ヴァンダンジュ(LES VENDANGES)2019」 ボルドー右岸のワイン商ジャン・ピエール・ムエックス社が自らが所有するシャトーの畑で育てたメルロを主体にカベルネ・フランをブレンド。 メルロのチャーミングさを余すところなく表現しているとかで、日本の女性が審査する国際的なワインコンペティション「サクラアワード2024」でゴールド受賞。 ワインの友で観たのは、民放のCSで放送していたドイツ映画「クレッシェンド 音楽の架け橋」。 原題「CRESCENDO #makemusicnotwar」 2019年の作品。監督・脚本ドロール・ザハヴィ、出演ペーター・シモニシェ…
2024.4.12「隠されていた歴史の真実が不気味に時を刻んでいる。」 絹声七色 2024年4月12日 13:57 一見、平和な日常の中で、隠されていた歴史の真実が不気味に時を刻んでいる。 昨日の私のtwitter(X)に書いた12連結のポストを記載します。 https://twitter.com/wif7Y1Dff0dy4jn/status/1778261334981025816 #口頭密約#日米安保条約#吉田茂#アメリカ大統領#シオニスト 日米安保条約に「日本戦力の指揮権と戦争状態の判断を在日米軍司令官に委ねる」とした口頭密約が1952年に吉田茂首相と在日米軍司令官とで交わされていたとする…
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 隔離演説(1937年10月5日) https://www.royallibrary.sakura.ne.jp>yougo>kakuri 日中戦争の勃発により、アメリカが国家の意思として初めて日本を批判した演説。ルーズヴェルト大統領は世界に不法状態を生み出している国家を国際社会から隔離すべしと演説 ・ ・ ・ 日中戦争は、第二次上海事変(昭和12年8月13日)から始まった。 ファシスト中国(中国国民党)軍約5万人はドイツ軍事顧問団の軍事支援を得て、上海在住の日本人数万人を守っている日…
ガザ地区中部のヌセイラート・キャンプへの占領軍爆撃で14人の殉教者公開日04/09/2024 (最終更新: 04/09/2024 at: 22:41) ガザ=共同】火曜日の夕方、ガザ地区中央部のヌセイラト・キャンプに対するイスラエル占領軍の爆撃で、多数の市民(大半が子どもと女性)が殉教し、他の市民も負傷した。 地元情報筋によると、占領軍機がヌセイラート・キャンプの民家を爆撃し、少なくとも14人の市民が死亡、他の市民が負傷した。 イスラエル占領軍は、昨年10月7日以来、陸、海、空によるガザ地区への侵略を続けており、その結果、33,360人の市民が死亡し、その大半が子どもと女性であった。瓦礫の下や…
静岡大の楊海英教授=9日午後、東京都千代田区(奥原慎平撮影) 中国・内モンゴル自治区出身で日本に帰化した静岡大の楊海英教授(文化人類学)が9日、東京都内で産経新聞の取材に応じ、陸上自衛隊の部隊がX(旧ツイッター)で硫黄島(東京都小笠原村)を「大東亜戦争最大の激戦地」と表記し、その後に撤回した問題について「一種の言論弾圧だ。国民の生命と財産を守る自衛隊に対し、過去の戦争を持ち出して批判めいて報じるのはやめてほしい」と語った。部隊が5日に「大東亜戦争」の表現を用いると一部の報道機関などが問題視し、8日に該当する表記を改めた経緯がある。一問一答は次の通り。 ◇ 民族自決運動の側面も ──陸自第32普…
2、階級闘争の主体的推進をめぐって そして今回のミラノ国際会議にあたり、われわれは各国の同志たちに向けて<階級闘争の主体的推進>のために共に闘うことを呼びかけた。このことをあえて強調したのは、各国の団体がそれぞれ寄せた論文が、ロシア・ウクライナ戦争やイスラエルによるパレスチナ人民虐殺をめぐる情勢分析に焦点を絞っており、革命的左翼がいかに闘うのかの指針をほとんど論じていなかったからである。たしかに、「民族自決権」のスローガンを真正面から批判してプロレタリア国際主義に立脚した反戦闘争を呼びかけた点では、ロッタ・コムニスタの論文は卓越していた。しかし彼ら同志たちはレーニンの『何をなすべきか?』の現在…
1975年春のサイゴン陥落を象徴する建物Independence Palace。入り口付近の戦車が建物の方を向いています。フランス植民地時代から使われていた建物が壊れたので、中国西洋折衷の新しい建物にして今に至るようです。内部は様々な会談で使われた、という解説があり、地下は作戦室になっていました。 ホーチミン博物館。建国の父をたたえる写真と解説がたくさんあります。若い頃、コックとして外国船に乗り込んで国を離れて30年間世界を回ったこと、レーニンの著作を読みひとり涙したことなどが書かれていました。 英訳された名言集が壁の随所にあり、フランス植民地下の祖国のため、どうしたらいいか考え、どこかよその…
ハレディ・ラビ:もし学生たちが徴兵を強制されたら、私たちは自らを犠牲にする用意がある公開日: 2024/03/31 (最終更新日: 2024/03/31 01:44)テルアビブ - マアン - ハレディ族のラビは、徴兵法を拒否して自らを犠牲にする用意があると述べ、一方イスラエル当局者は、軍はハレディムのみに特化した募集と奉仕の枠組みを確立するつもりであると述べた。 イスラエルのチャンネル12は、ハレディ・ラビのモシェ・ヒレルの発言を引用し、「もしイェシバ派の学生が徴兵を強制されれば、我々は自らを犠牲にする用意がある」と語った。 ヒレル氏はさらに、「イスラエルがこれまで存続できたのは、この国にト…
著者:小川哲 発行元:集英社 地図と拳 まとめ 地図と拳を読んだ理由 地図と拳で仕事に活かせるポイント 地図と拳の目次 地図と拳の感想 まとめ 第168回直木賞受賞、第13回山田風太郎賞受賞は伊達じゃない。60年に渡る大河ドラマ。国家間の争い、宗教の争い、民族の争い、人同士の争い…満州という、まだ、当時は空白地帯であった土地で繰り広げられる物語。原野が切り拓かれ、街ができ、人が集まり、街は発展し、そして人々は争う。人の記憶という地図にも様々な出来事が、刻まれていくんですよ。そして、記憶という地図が完成するのですよ。 地図と拳を読んだ理由 書店の目立つところにおかれていたので 地図と拳で仕事に活…
本年2月17日・18日の二日間にわたってイタリア・ミラノで開催された「国際主義者会議」に関して、これまで本ブログでは、わが探究派の寄稿した論文、集会参加者へのメッセージ、そして会場で提案されたアピール文を掲載してきた。今回は連載の締めくくりとして、実行委員会の構成団体である「ロッタ・コムニスタ」の同志から寄せられた意見を要約する形で紹介し、われわれの態度を明らかにしておきたいと思う。 1、民族問題をめぐって このブログの読者諸氏はすでにご承知のことと思うが、「革マル派」中央官僚は昨年末、「笹山登美子」に「ロッタ・コムニスタはプーチン擁護をやめよ!」と題する駄文を書かせ、『解放』(2796号)に…
占領軍はアル・カッサム指導者マルワン・イッサとガージ・アブ・タマアの暗殺を発表公開日:2024/03/26 (最終更新日:2024/03/26 21:00)ベツレヘム - イスラエル軍は今夜、ガザ地区におけるアル・カッサム旅団のリーダー、マルワン・イッサの暗殺を発表した。 イスラエル軍報道官は、ハマスの指導者マルワン・イッサを標的とした作戦は2週間前にヌセイラトキャンプで行われ、シン・ベットと調整されたと述べた。 同氏は、マルワン・イッサ氏はハマスの軍事部門のナンバー3であり、10月7日の攻撃計画者の一人であると付け加えた。 イスラエル軍報道官は続けて、「われわれはハマスの戦闘兵器担当官ガジ・…
ふと思ったことをまとめていきます。 本日のテーマは『民族自決』です。 ・・・重いテーマだこと。 翻訳の難しい言葉 民族自決は存外に難しい、字面通りには捉え難い概念です。 そのまま読めば「各民族」が「自己決定」を行うことを是とする言葉なのですが、そもそも「民族」や「自己決定」の範囲が不明瞭です。 まず、民族自決権は国際社会の基本原則の一つであり、国連憲章にも記述されています。また民族自決権は人権(Human rights)の一つでもあり、英語ではSelf-determination(自己決定権)となります。 ここがややこしいところで、英語のSelf-determinationには”民族”の表記が…